Thick-skinned


あのパーティーからセリアは僕が贈ったイヤリングを毎日のようにつけてくれた。
どうやら耳元で鳴るあの涼しげな音が気に入ってくれたようだった。
今日も任務の報告ついでにセリアのところに行くとセリアはあのイヤリングをつけていた。




「やあ」

“こんにちは、アラウディさん!”

「あ、お疲れ様です、アラウディ様!!」




医務室だから当たり前だけど怪我をしたらしいどこかの部隊のやつがセリアから手当てを受けていた。
どこか緊張した面持ちの彼はどっかで見かけたことがないわけではない気がする。
まぁ正直覚えていない。
とりあえずそいつを部下Aとして、部下Aは「アラウディ様もお怪我ですか?」なんて聞いてきたから「そんなわけないでしょ、君じゃないんだから」と殺気つきで返してやる。
そんな僕の殺気に恐れをなした部下Aは「失礼しましたっ!」と顔真っ青。
そんな様子にセリアは宥めるように苦笑すると消毒したらしい部下Aの腕に包帯を巻いていく。
その様子を見つめているとすぐに巻きあがった。
相変わらずいい腕してるよね、と感心していると部下Aがセリアに「ありがとうございました、セリアさん!」と頭を下げる。
いいえ、とセリアが優しく微笑むと部下Aの頬が赤く染まった。
……何その反応。何かむかつく。




「あ、あの、セリアさん、今度の日曜日って空いて「君、終わったならさっさと持ち場に戻れば」




それとも僕の目の前でサボる気?


と睨みつければ彼は簡単に震え上がってわたわたと出ていく。
…全く、油断もスキもあったもんじゃない。
アイツ、部下Aの分際でセリアを口説こうなんて100万年早いよ。

不機嫌そうに眉をひそめるとセリアは厳しいですね、とばかりに苦笑する。

あぁ、この子はこの子で意味がわかってないし。
こっちが苦笑したいくらいだ、と思ったがこれがセリアのよさなのだと小さく笑った。

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