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雪って綺麗だよね!
寒いけど、綺麗さに見とれて寒さを忘れられちゃう。
19 雪合戦
寒い、なんてかじかむ手でお湯を沸かすと朝食であるパンとコーヒーを頂く。
本当に今日は寒い…雪が降るかもしれない、なんて思っていると私の携帯が大きく鳴る。
携帯のディスプレイを見ると愛しい彼の名前。
「はい」
『今から風紀の仕事するから手伝って』
「うん。わかったよ」
たった一言。甘さも何もないのはわかってる。
でもこれだけで充分なんだ。
(風紀委員長としての電話だったから)
ピッとボタンを押して通話を終わらせるとすぐに再び電話が鳴る。
誰だろう…?恭弥…の可能性は低いね。
とりあえず通話ボタンを押して電話に出た。
『今日は暇か?』
「リボーン!どうしたの?」
『みんなで雪合戦する予定なんだ。お前も参加しろ』
め、命令…;
相変わらずだなぁ、と苦笑しながら行くね、と言いたかったけど。
「ごめんね、今日は風紀の仕事があるの」
『ちょーどいいじゃねぇか。オレ達も並中でする予定だからな』
「本当!?じゃあ私もする!」
『雲雀も誘うか?』
「…ムリだと思うけどなぁ…」
恭弥、群れるの嫌いだし…と呟く。
雪合戦なんて群れそのものだもの。
あの群れ大嫌いな恭弥がその雪合戦に参加してくれるとは思えない。
それに「そんな子供っぽいことしないよ」って言われてしまいそう。
そんな私の考えが伝わったのか、あるいは想定内の答えだったからか、リボーンは小さく笑った。
『言ってみただけだ。じゃ、また後でな』
「うんっ!」
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