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「じゃあ……始めましょうか!」
「上等だぁ!!」
殺気が全て私に向いた瞬間、私は懐から愛銃を即座に取り出す。
ストッパーを外して、狙いを定め…引き金を躊躇なく引いた。
相手に撃たせる隙なんて与えない。与えさせてなんかあげない!
ツナ達からできるだけ反対側に離れて、銃弾を素早くよけていく。
一発で敵を仕留めていけばどんどん数は減っていった。
もちろん……殺してはいない。だって、ツナ達がいるから……
まだ彼らに殺しの現場を見せるわけにはいかない。
すでにちょっとグロテスクだけどね。
致命傷にならなくて、立ち上がれないようにする。
それを心掛けて向かってくる人達を撃っていった。
無駄な動きなんて一切なく、敏速に、かつ正確に。
その動きは殺しをしているようには見えず、まるで美しい演舞を踊っているよう。
例えるなら……優雅に花と戯れる、蝶。
ツナは思わずその優美ながら圧倒される強さに見とれながら「すごい…」と呟いた。
その呟きにリボーンは自分の自慢のようにニッと笑う。
「当たり前だぞ。あいつはボンゴレ最強とうたわれる“神闘の姫”なんだからな」
「“神闘の姫”?」
「初代ボンゴレと同等とも言える力を持ち、決して負けることのない強さ。
それが“神闘の姫”と呼ばれる彼方美瑠の愛称だ」
パァァァンッ!
最後の銃声が鳴り響き、一瞬の静寂が訪れる。
その静けさに乗ってふわり、と硝煙の匂いが鼻をかすめた。
誰も声なんて発さない。
否、発せなかった。
「はいっ!終了です!」
固まっているツナ達に、安心するようニコリ、と笑いかける。
さっきまでの緊張感もすべて取り去って。
そうすればこわばっていたツナ達の表情が少しだけ柔らかくなった。
リボーンは腕をあげたな、と満足そうに笑ってたけど。
「びっくりしちゃったよね」
「ちょっと、だけ……でも、すごかったよ…!」
「そうかな?…ありがとう」
な、なんだか照れちゃうな…すごかった、なんてそんなに言われないから。
リボーンには「まだまだだな」なんて言われるのが常だったし。
ふふ、と照れ笑いすると黒光した銃を再び懐に戻した。もちろん、安全装置を元に戻して。
「美瑠すげーな!本物のマフィアごっこって感じだったぜ!」
「(山本まだごっこだと思ってるー!?)」
「(マフィアごっこ?)ありがとう!それじゃ、帰…」
ろうか、と言う前に一瞬だけ感じた気配に言葉を切らしてバッと勢いよく振り向いた。
あ、と反応したけど時すでに遅し。
私の後ろにはもうよけられない距離でナイフを持つ男。
その先には――――私。
やっぱり致命傷にならないところに手加減して撃ったからかな……
殺しはしないけど、重傷になるところに撃つ、なんて甘かったんだね。
目の端にリボーンが微かに見えた。
その表情は焦っているわけでも、銃を構えているわけでもない。
ただ……ニッと全て分かっているような笑みを浮かべていた。
(リボーン……?)
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