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「あっ!骸―!珍しいねっ!三人一緒に来るなんて」
何も知らない美瑠はいつものような笑顔。
この笑顔ともお別れ……
(そう思うと、胸が苦しい…)
(こんな痛み、知らなかった)
できることならずっと一緒にいたい…でも、それはもうできない。
「…どうしたの?みんな、元気ないよ?」
骸たちの寂しげな、元気のない様子に美瑠はすぐにいつもと違うことを察する。
しかし、三人とも別れを切り出すことができずに黙り込む。
その沈黙がさらに美瑠の不安を煽った。
小さく三人の名前を呼ぶと決心したのか、骸がようやく口をひらいた。
「…美瑠、僕達はもう、行かないといけません」
「どういう…こと?」
行かないといけないってどういう意味?
私の知らない、どこか遠くへ行ってしまうの?
そんな思いがぐるぐると駆け巡る。
「オレらには色々あるんだびょん…」
「ごめん、美瑠」
「犬、千種…ねぇ骸、どっかにいっちゃうの…?」
「…はい…、…今日で、お別れです」
「…っ!嫌だよっ!私、まだ一緒にいたい!」
こんなにもストレートな言葉が、痛い……
そんなの僕だって一緒です…っ!!
だけど、駄目なんですよっ……君を巻き込むわけにはいかない。
―――天秤であり、ボンゴレの姫である君を。
「美瑠は、僕と一緒にいたいですか?」
「うんっ…骸と…みんなと一緒にいたいよ…」
「…それが美瑠の望みですか?」
前に言っていた。
『もし私が天秤じゃなかったら…普通に暮らせたかな?』
それは…天秤であることが嫌、ということだろう。
天秤でなければ、…マフィアでなければ、きっと僕は美瑠を連れて逃げたはずだ。
「うん…っ!」
目にいっぱいの涙をためて、大きくうなずく。
わかりました。…美瑠がそう望むなら、僕がいつかかなえてあげます。
絶対に。
今日はお別れしますが……
いつか必ず、何十年かかってでも、美瑠を見つけ出してみせます。
君は僕の全てだから…愛しい、たった一人の女の子だから……
必ず…また逢いましょう……
「Arrivederci」
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