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「笑っててほしい…それが美瑠ちゃんの願い?」



うん。私は―――みんなの笑顔を守りたい。

その私の答えに彼女は優しく笑ってくれた気がした。



「なら…その為にどうしたい?」



もちろん、決まってるよ。ここから抜け出したい。

…どんなことをしてでも。



「…どんなことをしてでも?…なら、覚悟はあるんだね?」



私を試すような声音。…ううん、私の覚悟を知りたがっているような声音。
その声にこたえるように力強く頷いた。

そんな私に、彼女は困ったように…でも、少しだけ嬉しそうに笑った。



「わかったわ…美瑠ちゃんがそういう子だってことは承知済みだったからね」


ありがとう。

そう返したが、彼女はなぜか逡巡しているように黙り込む。
やはりできないのだろうか、と不安になっていると、女性は「でも…」と言いよどむ。
そして、決心したように話してくれた。―――覚悟がいる、ということを。

それでも、私の意志は変わらない。
だって、私は、そのために存在(ある)んだから。
何かを成し遂げるためには、対価が必要なのは、承知している。



「天秤の力を解放して。力を外に放出するの。
…さぁ念じてみて。そうすればきっとうまくいくはずだから」



天秤の力を外に解放する……
この強力な力を解放するなんて…誰にも、影響がないよね…?



「ないわ。大丈夫」



なら、安心してできるよ……



「天秤は右に傾く……―――力よ…解放せよ!!」

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