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「おそくなりました」
「ヒバリさん!!獄寺君!!ふ…二人とも……」
「わかったか、骸。オレはツナだけを育ててるわけじゃねーんだぞ」
「借りは返したよ」
元々彼と一緒に戦う気はなかったし、目的地が一緒だったってだけだからね。
戦いには邪魔だったから、さっさと彼をぽいっと捨てる。
―――さあ、戦いを再び始めようか。
僕は負けず嫌いなんだよ。
このまま負けたままなんて、僕のプライドが許さない。
「これはこれは外野がゾロゾロと。千種は何をしているんですかね…」
「へへ。メガネヤローならアニマルヤローと下の階で仲良くのびてるぜ」
「なるほど」
何やら話している間に、先ほどあいつに飛ばした一方のトンファーを拾い上げる。
僕は興味ないからね。
僕が興味あるのは、強い奴と…美瑠だけ。
…美瑠を、返して貰うよ……
「覚悟はいいかい?」
「これはこれは怖いですねぇ」
ニヤリと笑う六道骸を一瞥して、ちらりと美瑠を見る。
気を失ってる…まだ、目が覚めてなかったんだ……
…待っててね、美瑠。こいつを咬み殺すして、すぐ助けてあげるから。
「だが今は僕とボンゴレの邪魔しないで下さい。
第一君は立っているのもやっとはずだ。骨を何本も折りましたからねぇ」
「ヒバリさんそんなヒドイ目に…!!」
「遺言はそれだけかい?」
「クフフフフ。面白いことを言う。君とは契約しておいてもよかったかな?
―――仕方ない。君から片付けましょう。…一瞬で終わりますよ」
あいつが駆け出すのと同時に僕も駆け出す。
右、左、カウンター、左、その動きを読みながら彼の攻撃を防いでいく。
その動きは最初の戦いより激しさを増している。
…でも、負けるわけにはいかない。負けたくない。
ガキンッ!という音とともに、奴の動きを止める。
…一瞬で終わるって言ってたけど、
「君の一瞬っていつまで?」
ガギリと金属と金属がこすれる音が響く。
赤ん坊が「侮るな」という声が聞こえてきて、…当たり前でしょ、と心の中でつぶやく。
僕が負けっぱなしだなんて、ありえないんだから。
赤ん坊の言葉に奴はまたしても嫌な笑みを浮かべる。
「なるほどそのようですね。
彼がケガをしてなければ勝負はわからなかったかもしれない」
ぶしゅっという音と共に鮮血が肩から吹き出す。
悔しいが、怪我の影響がないわけじゃない。
…こんなやつにまた傷つけられるなんて、腹立たしい。
けど、こいつが僕にとどめをさすなら、きっとアレを使うはずだ。…そこに、勝機がある。
「時間の無駄です。てっとり早くすませましょう」
やはり、と心の中でつぶやく。
傲慢な考え方、油断、狡猾、それらがこの男にある。
だからきっとこの男は僕の弱点であった「桜」を使ってくると踏んでいた。
…そう、弱点『だった』んだ。僕にとっては、ね。
ふらり、と怪我の影響でふらつく体。…そして、それを「桜」のせいだと勘違いしている、アイツ。
「クフフ。さあまた跪いてもらいましょう」
不快な笑み。…でも、その傲慢さが、君を滅ぼす。
心配するように小動物が叫ぶが、うるささしか感じない。
何度も同じ手にひっかかるほど僕はバカじゃない。
やり返させてもらうよ!
ふらついた反動を使って、思いっきりアイツの鳩尾にトンファーをたたき込む。
…六道骸も予想外だったみたいだね。全然、防御されてない。
僕の攻撃をまともにうけて、あいつの体が空中に浮かぶ。
―――そう、僕は桜クラ病とやらは完治した。
その病気を処方した男が再び処方した処方箋のおかげで。
最後の力を振り絞って、渾身の一撃をあいつにかまして吹き飛ばした。
アイツの意識がなくなったのを確認し、意識がもっていかれるのを必死で防ぐ。
まだ…まだだ。…僕はまだ、気を失うわけにはいかない。
一番にしたいことが残ってるから。
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