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「すまないわね、隼人」

「ほら、手」

「はい」




素早く骸の剣が照れていた隼人の横をかすめる。
それはまぎれもなく、ビアンキがしたこと。
辛うじて隼人はよけたけど、少しかすってしまって小さな傷跡を残した。

でも今はそんな小さな怪我より、ビアンキのしたことが信じられなくて、隼人が怒鳴り声をあげた。
ビアンキにとって隼人はとても大切な弟だ。…どんなに嫌われていようと、ビアンキは隼人を大切に思っている気持ちに変わりはなかった。
だからビアンキが隼人を攻撃するなんてこと、ありえないのに…!



「なっ何しやがんだ!!」

「まあ!私ったら…!!」

「ビアン…!!」



ビアンキ、と彼女の名前を呼ぼうとしたけど、さっきから感じる変な違和感によって言葉がつまる。

やっぱり変……!でも、私が感じていることは、ありえないはず…!

そんな考えがぐるぐるとまわっている間に、リボーンがビアンキの前に着地する。
そして、ぺしっと目を覚ますかのように優しくビアンキの頬をたたいた。


「何やってんだ、ビアンキ。しっかりしろ。刺したのは弟だぞ」

「私、なんてことを……、したのかしら」



ガッという音を立てて、骸の剣がリボーンのいたところに突き刺さる。
剣を刺したのはもちろん、ビアンキ。あの、リボーンを愛しているビアンキが、だ。
もちろんリボーンは宙返りしてさけていた。

…やっぱり…!勘違いなんかじゃない!



「リボーンさん!」

「こいつは厄介だな」



着地しながら呟くリボーンに私の顔から血の気が引いていくのがわかる。

この現象は昔、お祖父様から聞いたことがある。
聞いたときはすごく怖くなって、泣きそうになったことは鮮明に焼き付いていた。

これは厄介どころじゃない…っ!



「まさか…マインドコントロール…!?」

「ちげーな。何かに憑かれてるみてーだ」

「そんなことが…」

「だが事実だ。美瑠、お前も気がついてるだろ」

「…うん。あれは…」


「何言ってるの、私よ」



声も、顔も、何もかもがビアンキ。
だけどやっぱり違う……ビアンキじゃない。

信じがたいけれど、ビアンキじゃなくて…!

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