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私は後悔してないよ?

だから、そんな顔しないで――――




30 代償と確かめ合った愛




「オレらは自分のファミリーに人体実験のモルモットにされてたんだよ」

「「…!!」」

「やはりそうか。もしかしてと思ってはいたが、お前達は禁弾の憑依弾を作ったエストラーネオファミリーの人間だな」

「禁弾?それはてめーらの都合でつけたんだろーが」



こみ上げる憎しみから顔をゆがめることを止めることはできなかった。

美瑠が寝てるから言えること。聞いたら美瑠はきっと悲しむから……
心の優しい美瑠は俺たちのことを思って、泣きそうになって、でも、俺らが泣かないから、といって、きっと辛い顔をするのだろう。



「おかげでオレらのファミリーは人でなしのレッテルを貼られ、他のマフィアからひっでー迫害をうけた。
外に出れば銃を向けられ、虫けらみてーに殺される。
それがファミリーの大人達が推し進めていた特殊兵器開発の実験にますます拍車をかけたびょん」



実験、実験、実験……
死ぬことは名誉だと思えとも言われた。

仲間は次々と死んでいく。


毎日が地獄だった―――……


オレらはどこへ行こうとどうあがこうと生き延びる道はなかったんだ。

でもあの人は……たった一人で現状をぶっ壊したんだ。

大人しくて目立つタイプじゃなかった。声を聞いたのもその時が初めてだった気がする。



『クフフ。やはり取るに足りない世の中だ。全部、消してしまおう…』



その時…生まれて初めて……



『一緒に来ますか?』



オレらに居場所ができた――――……


そして、そのおかげで美瑠とも出会えた。



『犬、だね。可愛い名前!』

『犬の痛みが少しでも、軽くなるように…』

『犬も、千種も、骸もみんな好きだよ』



笑顔の暖かさも…優しさも……全部、オレらにくれた……



「それを…っおめーらに壊されてたまっかよ!!」

「…でも…オレだって……仲間を傷つくのを黙って見てられない。
…だって……そこがオレの居場所だから」


――――………
―――……
―…


リボーンに聞いたんだけどあの後骸達は復讐者(ヴィンディチェ)に連れて行かれたんだって。
マフィア界の門番、復讐者…入れられれば、出ることはできない。私達の世界は、甘くないから……


でも骸と犬と千種ならきっとまた会える。

そう思えるの。


…ううん。三人が会えない状況でも、私が会いに行くよ。

だって私の大切な人たちだから……初めての…親友と呼べる人たちだから。



「(Arrivederci…)」



その日が来るまで……

いつかまた、笑顔で会える日まで……―――

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