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「……っ」
あぁこれは………
32 ふと思い出される温もり
「コホッ……」
朝起きて独特の倦怠感に喉の痛みがあり、ゆっくりとベッドから体を起こす。
…あぁもう、これは熱ある……
でも今日は学校あるし、風紀の仕事もあるし…休めない、よね……
でもフラフラするっていうか、世界が回ってるっていうか。
とりあえず、キツイかも…、…熱は何度あるんだろう。
リビングにいき、引き出しから体温計を出す。
―――ピピッ
「うそ…」
表示されているのは39℃6。高熱の部類に入るだろう。
だからこんなにクラクラするんだ……食欲ないし……
とりあえず、学校行かなきゃ…っ
「…っ!?」
立ち上がった瞬間に、グラリと意識が遠のく。
うそ…っ
受け身を取る暇もなく、バタリと自分の体が冷たい床に倒れてしまう。
もう…ダメ……、…恭弥……
恭弥の顔を浮かべながら、私は意識を失った――――
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