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あの後すぐに、病室から出て、外に出る。
別に理由なんてない。
ただ……誰もいない場所に行きたかった。
そっとポケットから携帯を取り出す。
電源をつけて、履歴を取り出すと……画面には“雲雀恭弥"の文字。
電話、しようかな……
でも、今かけたら私……っ!
―――駄目だ。
かけれない。
ぎゅっと胸に携帯を握りしめ、俯く。
「恭弥…っ」
恭弥……
恭弥……っ!!
「怖いよ…!」
今になって…リングをつけて、実感する恐怖。
運命通りになったら…なったら私…っ
恭弥と…離ればなれになっちゃう……
それが、こんなに怖い。
覚悟してたはずなのに。
このリングをもらった時から、覚悟していたはずなのに。
なのに……
初めてできた失いたくない人。
「恭弥……」
美瑠の目から一筋の涙が伝った―――…
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