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「チェーンから取って」

「…?うん」



言われたとおりに指輪をチェーンから外して恭弥に渡す。

「手、出して」と言われて、ちょっと首を傾げながら右手を出す。
しかし、ぐいっと掴まれたのは左手。




「え?」

「この指輪は…ここにしてて」




指輪が左指の薬指に優しくはめられる。
ここは…本来、結婚指輪をはめる場所。

つまり、結婚しようと言っているようなもの。




「恭弥…これ、意味分かってる…っ?」

「もちろん。わかってるよ」




恭弥の答えにかああっと頬が熱くなったのがわかった。

…嬉しい…すごく、嬉しい…っ
恭弥がここまで真剣に考えてくれていたなんて……

嬉しくてその左薬指を眺めていると恭弥が優しく私を抱きしめてくれた。




「(かわいい…、キスしていいかな?って、もう抑えられないけど)」



恭弥の顔がゆっくり近づいてきたから、私もそっと目をつぶった。
…けど、その瞬間に感じる、人の気配。

応接室の前に誰かが立ち止まったことに気が付いて、ハッと息をのむ。

このままじゃキスしているところを誰かに見られちゃう…!それはすごく恥ずかしい!

人の気配に敏感な恭弥も当然気づいたようで、不機嫌そうにむっとした表情になっていた。
心の声を代弁するなら…(誰だい、僕と美瑠の時間を邪魔するやつは)ってところだろう。
ゆっくり体を離すと同時にがちゃりという音とともに誰かが入ってくる。



「お前が雲雀恭弥だな」

「…誰…?」

「…!」




そこに立っていたのは、私の兄分、ディーノ。
ディーノが、どうしてここに…?

そんな私の心の声が聞こえたように、ディーノは自分の自己紹介と、「雲の刻印のついた指輪の話がしたい」と切り出した。
ディーノの言葉に興味のある言葉があったのか、恭弥はにやりと笑う。




「ふーん、赤ん坊の…じゃあ強いんだ。美瑠、ちょっと待っててね」

「恭弥…ディーノ…」

「大丈夫だって!心配すんな」

「僕は指輪の話なんてどーでもいいよ。あなたを咬み殺せれば…」

「なるほど問題児だな。――いいだろう。その方が話が早い」




楽しそうに笑うディーノが鞭を構えると恭弥もトンファーを取り出す。

昨日リボーンが言ってた…守護者には一人ひとり、家庭教師をつけるって。


恭弥の家庭教師は…―――ディーノだったんだ。

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