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大切なものを守れるのなら……

裏切ることも、傷つくことも、嘘をつくことも厭わないよ。




37 自分への裏切り




「フフ。要約するとこう書いてある」



『今まで自分は後継者にふさわしいのは、家光の息子である沢田綱吉だと考えてそのように仕向けてきた。
だが最近、死期が近いせいか私の直感は冴えわたり、他によりふさわしい後継者をみつけるに至った。

我が息子XANXUSである。

彼こそが真に10代目にふさわしい』



「なぁっ!?あの人9代目の息子なの?」



美瑠ちゃんはたしか9代目の孫娘だったよね?
ていうことは美瑠ちゃんのおじさんってことになるの!?

(おじさんって年齢でもないよな…)

そんな俺のつっこみに返事を返す人もいなくて、父さんは手紙を読み進めた。



『だがこの変更に不服な者もいるだろう。
現に家光はXANXUSへのリングの継承を拒んだ』



な…なんで父さん拒むんだよ!

あの人たちにあげればいいのに〜!!



『かといって私はファミリー同士の無益な抗争に突入することを望まない。
そこで皆が納得するボンゴレ公認の決闘をここに開始する』



「…つまり、こーいうこった……
同じ種類のリングを持つ者同士の1対1のガチンコバトルだ」

「同じリングを持つ同士のガチンコバトル〜〜!?」

「美瑠、お前の勅命文は読むなといわれ、読んでいない。お前はなんて書いてあったんだ?」

「………」




勅命を握りしめて俯いているから、オレからは美瑠ちゃんの表情は見えない。

でも、少し手が震えてる…?



「美瑠ちゃん…?」

「…私、彼方美瑠は、天秤、『月のリング』保持者です。
ここで、門外顧問と9代目の意見が食い違い…私の『太陽候補』が二人、浮上してしまった」

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