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「とっくにスタンバイしてますよ」


とうとう…始まる……




38 晴の守護者




「厳正なる協議の結果、今宵のリング争奪戦の対戦カードが決まりました。
第一戦は……晴の守護者対決です」



晴のリング保持者は、京子のお兄さんとルッスーリア。

京子のお兄さん、大丈夫かな……
ルッスーリアはおかまで普段は飄々だけど、実力はあるから。



「晴の守護者対決…ってことは…」

「あの坊やね」

「あいつか〜」



ひゅっと飛び降りて着地する。

ツナと目が少しあったけど…私からそらした。
目を合わせたらきっと、ツナの超直感で私の嘘がバレちゃうから……



「よくお集まりいただきました」

「それではただ今より後継者の座を賭けリングの争奪戦を開始します」

「あちらをご覧ください」





チェルベッロ機関の人たちが指さす場所を見る。

あれは…ボクシングのリングかな、と考えているとチェルベッロの人がリングの説明をしてくれる。
どうやらこの指輪争奪戦では、守護者の特性に考慮した特別な戦闘エリアを設置するらしい。

その言葉にツナ達はとても驚いていたけど、このくらいボンゴレの力があれば普通のことなので、ヴァリアーの面々は「当然」とばかりの反応だった。



「でも勝負は見えてるんだ。無駄使いだよ」

「そうかな…?」



二人ともツナ達を甘く見すぎだよ。
みんな、逆境を跳ね返せるほどの力をつけてきたんだから。
きっと、ヴァリアーの力をはねのけることだって、できる。

(…って、私が、こんなこという資格ないよね…)



「ほ…本当に勝負が…始まるんだ……ああ〜〜!キンチョーする!!
何もわかってないお前がうらやましいよ」



戦いの厳しさを知っているツナはランボの前で頭を抱える。

あ、ランボ寝てる…子どもにはちょっと遅い時間すぎたんだね。
マイペースなランボに思わず苦笑が浮かぶ。

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