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「どうしよう…オレのリングも奪られて一気にフリになっちゃった…」



中学校の帰り道。ランボを病院へ運んで、家に帰っていた。
でも、その足取りは、かなり重い。



「結局ランボも意識を失ったままだしな…」

「しかもこれでXANXUSが本気になったぞ。猛攻をしかけてくるだろーな」

「美瑠ちゃんの決定なんだよね…」



痛いほどの沈黙が降りる。

美瑠ちゃんは裏切ってない。そう思いたいけど……正直、わかんない。

時々見せる、美瑠ちゃんの心配そうな顔。
顔は見えないけど冷たく突き放すような言い方の時。

一体どっちを信じればいいんだろう……



「1勝2敗…次に負けたらもう後がねぇのか…」

「オレ、本当にあの時勝負に割って入ってよかったのかな…」



ランボを助けに入ったのは後悔は、しない。
でも…あの判断がよかったのか、と後悔しそうになる。

落ち込むようなオレにリボーンははっきりと言い切った。



「よかったぞ」



いくら美瑠が割って入ったからって……


「部下を見捨てるようなボスはボンゴレにはいらねーんだ」

「リボーン…、リボーン、オレ…――もっと強くなりたい」



美瑠ちゃん、よくわかんないけどすごく辛そうな顔してた。
そんな顔、美瑠ちゃんには似合わない。

だから少しでもその辛さを和らげたいんだ!



「第3段階の修行は更に厳しいぞ」

「うん」


覚悟してるよ。
守れるんだったら…守りたいから!



「(覚悟が決まったみてーだな)」



ツナの目が少し変わってきてる。
強い意志をもった目をするようになった。

これなら、聞いてみるのもいいかもな。



「美瑠が裏切ったと、思ってるか?」



リボーンの言葉が突き刺さる。正直言ってドキッとした。

裏切っただなんて思ってない…!でも…っ



「オレは、そー思えねぇんだわ」

「山本…」



いつものような笑顔じゃないけど笑ってる。

何かを信じてるような…そんな芯のある笑顔。



「だってあの美瑠だぜ?
危険なあのオッサンの攻撃をわってまでランボを助けたし。
なーんか美瑠の意志じゃねー気がすんだよな」

「むかつきますけどオレもこいつと同じ意見っス!
美瑠はそんな簡単に裏切るような奴じゃありません!!」

「リボーン、オレも美瑠ちゃんのこと信じてるよ…!」

「…そーか」


美瑠が何を隠してあっちにいるのかしんねぇが…こいつらはお前を信じてる。

だから、帰ってきてもいいんじゃねぇのか?

また、ちゃんと笑えるように……、…美瑠―――

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