2
今日は雨戦。
教室だったところにいけば、密閉された空間に水がたくさん溜まっていた。
これが雨の勝負のための戦闘フィールドアクアリオン。
特徴は立体的な構造。
そして密閉された空間にとめどなく流れ落ちる大量の水。
最上階のタンクより散布される水は1階からたまり勝負が続く限り水位は上がり続ける仕組みらしい。
しかも、溜まった水は特殊装置により海水と同じ成分にされ、規定の水位に達した時点で獰猛な海洋生物が放たれるというおまけつき。
「えぇっ!?ドーモーな生物〜!?」
「面白そーじゃん」
「ヴァリアー!!!」
スクアーロの対戦。…心配で来たけど、落ち込んだ心はそう簡単に浮き上がらない。
ツナ達の方を見て、真っ先に探したのは…恭弥の姿。
やっぱり群れることが嫌いな恭弥の姿はなかったけど、きっとどこかで見ているはず。
そう思うとやっぱり、少しだけ苦しかった。
「うししし。朝起きたらリングゲットしてんの。王子すげー」
「くそっあんにゃろ!」
隼人が悔しそうにベルを睨むと同時に誰かに肩を抱かれる。
…誰か、なんて見なくてもわかった。
(その温もりが、恭弥とは違うことに、胸が痛んだ)
「XANXUS!!!」
「負け犬はかっ消す。てめーか、このカスをだ」
「XANXUS…スクアーロはカスじゃないよ」
口は悪いけど、ザンザスのことを誰よりも認めて、尊敬している。
そして、ザンザスの隣に並べるほど…強い。
違う、と言っても、ザンザスはもちろん聞く耳を持っていなかったけど。
「XANXUSの奴本気だな」
リボーンの言葉に、ツナは心配そうに武を見やる。
その様子に「あんまり勝負前に驚かすなってリボーン」と言いながら現れたのはディーノ。
そっか…恭弥との修行が終わったから、見に来たんだね。
ディーノ、と思わず名前を口にするとディーノの視線が私に向かう。
信じられない、とばかりにディーノは目を丸くしていた。
リボーンから私のこと、聞いていたはずなのに……この目で見るまでは信じられなかったみたい。
少しだけ寂しそうに私を見つめる。何か言いたそうだったけど、結局何も言わずに武の方に視線を向けた。
「山本、お前の勝負見させてもらうぜ」
「ういっす」
「恭弥の奴も昨日突然リング争奪戦の話を聞いてくれてな」
昨日って言ったら美瑠と久しぶりに逢った日だったしな。
美瑠がからむとホント素直っつーかなんつーか……
「昨日まで知らなかったの――!?」
「たぶん、見に来てるぜ」
恭弥も来てるんだ…そう思うと胸が苦しい。
『恭弥』って名前を聞いただけでドキドキする。
(でもダメなの…恭弥への想いは、捨てなきゃ)
「では雨の守護者は中央へお集まりください」
観覧席は外……様子は巨大スクリーンに映し出される。
- 270 -
*前次#
ページ:
back
ALICE+