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嬉しかったよ。
相変わらずで、本当に嬉しかった。
また会えたね……
45 再会する霧の守護者
「犬!!千種!!!」
「「美瑠!!」」
目の前にいるのは黒曜中の制服を着た二人。私の、親友。
久しぶりの再会が嬉しくて、思わず二人に抱きつく。
「よかった…!二人とも元気そうで…」
「当たり前だっての!」
「…うん」
「そうだよね。でも、嬉しい」
スクアーロが死んじゃって……すごく、悲しくて…
でもこの二人は元気でいてくれた。復讐者に連れて行かれても。
それがとても嬉しくて、元気が出る。
スクアーロのことを知らない二人は私の大げさすぎる反応に首を傾げていた。
「なんかあったんら?それに制服…」
「あ…これは、ちょっと、ね。そうだ!何か買いに行こう!」
「ガム買うー!!」
何か聞きたそうな顔をしていた二人だったけど、無理やり話を逸らした私が聞いてほしくないことを察してくれたようで、二人は何も言わずに私に話を合わせてくれた。
…本当にごめんね、二人とも。
きっと、すぐにわかってしまうことなんだけど……今だけは、仲間として、友達として、一緒にいたい。そんな私のわがまま。
「千種、早く行こう!!」
「…わかったよ」
めんどい…と呟いた千種に私はつい笑みをこぼしてしまった。
やっぱり私と犬がはしゃいで、千種が冷静にまとめてくれて、…骸が、楽しそうに笑ってた。
それが幼い頃、普通の風景だった。
骸…大丈夫かな……
少しぼぉっとしていると犬が目をキラキラさせてお菓子を選びだした。
「っひゃ〜このガムうまそ〜!!」
「さっき買っただろ?」
「らってガムってフルーティーだからみんなのっくんじゃうんらもん」
「フルーティーなのは骸の髪の毛だよ!」
「それは言ったらダメだびょん!!」
「…?そうなの?」
首を傾げる私にコクコクと犬が必死に首を縦に振る。
その必死さが、並大抵じゃなくて、本気であることがわかる。
…そ、そんなに言ったらいけないことなんだね。
今は骸がこの場にいないからって聞こえていないとは限らない。なんせ、あの骸だから。
「じゃ、一箱買ってこ。当たりつきのイチゴ!!」
「え!?箱で買うの!?じゃあ私はメロン味の飴とブドウ味のガム5個ずつ!」
後でランボにもあげなきゃ!
…けがで入院して今は意識が、ないけど……
でも、早く元気になってね、って大好きなブドウ味の飴をあげたいの。
そう決めるとブドウ味の飴を10個追加する。
それでも犬にとっては少なかったようで、「少ねー!」と叫ばれてしまった。
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