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「凪、か。よろしくね、凪」

「よろしく…」

「骸のことは、知ってる?」



その問いに凪が小さくうなずく。



「それじゃ、今から骸との絆を強くするために凪の精神の中に入るね」

「え…?」

「そっか。私の力を言ってなかったね」


きょとり、とした凪に小さく苦笑して「言葉が足りなくてごめんね」と謝る。
そんな私に凪はふるふると首を横に振った。



「私の力は、自分の力を相手に移せるの。
だから力がたくさんあれば骸と凪が簡単に消えないように出来るでしょ?
二人が力を使っても大丈夫なように…私は、ストックみたいなものだから」



笑った美瑠さんの顔はどこか寂しそうで。
何となく、守ってあげなきゃいけないって思った。

(これは骸様の気持ちじゃなくて、私の意志)



「それじゃ、目をつぶって。ゆっくり、意識を精神内に入らせて…落ちていって…」

「はい…」



凪が目をつぶると同時に私も凪の精神の中に入る。
目を開ければ広がる草原に涼しげな風が私の体を撫でる。
その先には、骸と、凪が立っていた。



「美瑠…大丈夫なんですか?」

「大丈夫だよ。それじゃあ…はじめよっか」



骸と凪の手をにぎり私は力を集中させた。

温かいものがどんどん流れ出していくのがわかる。
自分の体温が奪われていくような…そんな感覚。

ぎりぎりまで、二人に力をあげる。
それはここに来る前に心に決めていたこと。

そのせいで何かを失っても…二人にはかえれないから。



「(不思議…)」

「(力が、戻ってくるような…)」



これ以上は立っていられなくて、崩れ落ちるように倒れ込む。
そんな私を慌てて骸が支えてくれたから、土に倒れることはなかった。

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