5
「(知らなかった…こんなこと…)」
骸が、ここにいるのも。あの子が、ここにいるのも。
全部、美瑠ちゃんのお陰だったなんて……
それに、骸、お前…人間は、玩具って言ったくせに、自分を犠牲にしてあの二人を助けたんだな。
でもそのせいで…あんなに暗くて冷たいところに…っ
「骸…美瑠ちゃん…」
思わず視線をあげて二人を見つめる。
マーモンの幻覚を防いでいる間に、骸はマーモンに飲み込まれた。
ファンタズマから鋭い針がでて…串刺しに。
みんながみんな、骸が刺されたと思った。
でも…
「バカな!!」
大きな音と共に、マーモンが粉々になる。
骸が…中から、破壊したのだ。
「堕ちろ。そして巡れ」
最果てのない…輪廻を永遠に。
リングを二つ、手に入れる。
圧倒的な力の差。美瑠もホッと安心したように息をつく。
「まだだよ!!!」
大声が響き渡り、マーモンが姿を現す。
息切れを起こしながら現れたが、骸はつまらないように視線を向けた。
…余裕な、笑みを浮かべて。
骸の幻覚が、まわりを破壊していく。
「落ちる!」
「クハハハハ!!どうですか?アルコバレーノ!僕の世界は!!」
愚かですね。
あのまま終わっておけば…死なずにすんだものを。
形を変えて、マーモンの口の中に入っていく。
「やめろ!死ぬっ!死ぬ〜〜〜!!」
「君の敗因はただ一つ。僕が相手だったことです」
「ぎゃっ!!!!」
マーモンの断末魔とともに、体育館は元に戻る。
骸の圧倒的な力に、みんな声が出せない。
そんな中骸はリングを完成させ、チェルベッロに見せた。
「霧のリングはクローム髑髏のものとなりましたので、この勝負の勝者はクローム髑髏とします」
それは、マーモンの死を意味する。
あのマーモンが、粉々……、…考えられなかった。
- 291 -
*前次#
ページ:
back
ALICE+