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「え…ちょっ!そんな…そこまでしなくても…」

「この期に及んで敵に情けをかけるとは…どこまでも甘い男ですね、沢田綱吉」



本当に…美瑠そっくりだ。

だからこそ、美瑠は沢田綱吉をボスと認めているのかもしれない。



「心配無用…と言っておきましょう」



あの赤ん坊、マーモンは最初から逃走用エネルギーを使わないつもりだった。
クフフ…本当に、抜け目のないアルコバレーノだ。

ザンザスはゴーラ・モスカに争奪戦後、マーモンを消すよう命じた。

…ザンザス、あなたのという人は…美瑠がいる前で、言えるのもすごいですが……



「まったく君はマフィアの闇そのものですね、XANXUS」

「骸…」

「君の考えている恐ろしい企てには、僕すら畏怖の念を感じますよ」



ピクリと、ザンザスが反応する。
しかし視線が自然と言葉を語っていた。

――――口にすれば、命はないと。


その反応にリボーンと美瑠は首を傾げたが、何も言えなかった。
ただ…小さな違和感を、心に残して。



「何、その話に首をつっこむつもりはありませんよ。僕はいい人間ではありませんからね。
ただ一つ…君よりも小さく弱いもう一人の後継者候補を、あまりもてあそばない方がいい」



美瑠が認めた、唯一のボス候補だ。

彼には何か…美瑠が感じている、強さを持っている。



「それに…」



ちらりと、美瑠に視線を向ける。



「美瑠は、脅しに屈するほど柔ではないですよ」

「!骸…っ」


どうして、そのこと…!


そういう前に犬と千種の声が挟まれる。
言うタイミングを失って、心にもやもやが溜まるが髑髏の体に戻ったことに美瑠は駆け寄った。

スヤ…と心地よさそうな寝音をたてて、寝ている。

よかった……



「そいつは骸さんじゃねーかんな」

「(そうだ…骸は今、寒くて真っ暗な…)」

「同情すんなよ」



ツナの心を読んだように、リボーンははっきりと言った。

美瑠はただ、悲しそうに目をふせるだけ。



「お前は骸のやったことを、忘れちゃならねーんだ」


美瑠を愛した故に、美瑠に無理をさせたことも…全部。

ツナは、それ以上、何も言わなかった。



「勝負はお互い3勝ずつとなりましたので、引き続き争奪戦を行います」

「明日はいよいよ争奪戦守護者対決最後のカード」

「雲の守護者の対決です」

「……っ」



雲…つまり、恭弥が、闘うということ。

恭弥は負けないと、信じてる。
でもザンザスは自信満々にモスカが負ければ全てツナに譲る、と宣言した。

それほど…モスカが勝つ自信があるということ。

恭弥は強い。絶対に負けない。

でも……

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