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「これいらない」

「へ?」

「(いらないって…)」



出来た指輪をチェルベッロの人に渡す。…というより捨てていた。
きっとあの指輪がどれだけ価値があるものか、知っていても恭弥にとっては価値がないものという認識なんだろう。

それにしたって、いらないはないよ…恭弥。

(でも、恭弥らしくて…少しだけ笑ってしまった)



「さあ、おりておいでよ。そこの座ってる君」


美瑠の婚約者だとかほざいてたけど……


「サル山のボス猿を咬み殺さないと帰れないな」

「なぬ!」

「なぬじゃねーよ、タコ。
それ以前にこの争奪戦、オレらの負け越しじゃん。どーすんだよ、ボ―ス――」

『…!!』



ザンザスが椅子から飛び上がり、恭弥に蹴りをいれる。

もちろん恭弥はトンファーで防いだけど…ザンザスは余裕の笑みを浮かべている。



「足が滑った」

「だろうね」

「ウソじゃねぇ」



ザンザスの足元で警戒音がなる。

爆弾がそこに…!

しかしザンザスは慌てる風もなく、素早く地雷を避けた。



「そのガラクタを回収しにきただけだ。オレ達の負けだ」

「ふぅん。そういう顔には、見えないよ」

「恭弥!!」


美瑠が、僕の方を呼んだ。あいつの名前じゃ、なくて。

(本当はすごく嬉しかった)


それでも立ち止まらずに相手に攻撃を仕掛ける。
でもコイツは笑みを浮かべたまま僕の攻撃を悠々とかわしていた。

(その余裕が、ムカツク)



「安心しろ。手は出さねぇ」

「好きにしなよ。どのみち君は咬み殺される」

「おのれ〜〜!!ボスを愚弄しおって!!」

「まてよ、ムッツリ」

「ムッツリ!?」

「勝負に負けたオレらが手―だしてみ。
次期10代目への反逆とみなされ、ボスともども即打ち首だぜ」


ま、次期10代目にそんなことできるかどうかは別としてだけどさ。


「ではあの生意気なガキを放っておけというのか!?」

「なんか企んでるぜ。うちのボスは」



どういうこと?ベル、何か知ってるの?

レヴィも予想外のことに、言葉を詰まらせる。
何をだ、と辛うじて聞いたが、ベルはあっさりと知らねぇよと斬り捨てた。

絶句しているレヴィを無視して、今いない、マーモンかスクアーロなら知ってたかもね、と言葉を続ける。

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