5



「美瑠は?何か知ってんの?」

「何も…」



小さく首を振るとだよねーっとベルが肩をすくめた。

ねぇ、ザンザス…あなたは一体何を隠してるの?
2人の戦いを見ていれば、明らかに恭弥が遊ばれている。
でも恭弥も強いから…互角、ってところだと、思う。

(ザンザスの本気を考えたら)(恭弥の勝利を確信できない)
(そう冷静に分析する自分が…少しだけ嫌だった)



「…チェルベッロ」

「はい、ザンザス様」

「この一部始終を忘れんな。オレは攻撃してねぇとな」



その不可解な発言に私は首を傾げる。

え…?どういう…こと…?

すると、風を切るような音。
刹那に見えた、ザンザスの、勝ち誇った笑み。


ブ オ ン



「ヒバリ!!」

「恭弥っ!!!」

「美瑠、危ねーから戻れ!」



ベルの声が聞こえたけど私は無視して恭弥のところに駆け寄る。

途中で爆弾がならないのが奇跡。
爆弾なんて気にならないほど夢中だったの……



「…なんてこった。オレは回収しようとしたが向こうの雲の守護者に阻まれたため、モスカの制御がきかなくなっちまった」

「恭弥、大丈夫!?」


危険も顧みずに、美瑠は僕に駆け寄ってくれた。
一歩間違えたら爆弾を踏んだり、弾が当たったりして怪我をするかもしれないのに。
そんな危険な中、駆け寄ってきてくれることが、こんなにも嬉しい。

(心配してくれているっていうのが、すごくわかる)



「…危ないよ」

「それはこっちのセリフだよっ!ザンザスに喧嘩売るなんて…。
…とにかく、怪我見せて。止血しなきゃ、」



そういって着ていたヴァリアーの制服を脱いで少し破り、包帯代わりにする。
そうしてくれたことは嬉しい。…嬉しい、けど!


「っ美瑠!?」

「ん?何?」

「何って…」



今、この状況でこんなこと考えちゃう僕も僕だけど……

今の美瑠の格好…なんていうか……エロイ……

シャツ一枚なんだけど、ミニスカートだからね。
そんな格好させたくない。てか、他の奴に見せたくない。

- 298 -

*前次#


ページ:

back
ALICE+