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「美瑠は?何か知ってんの?」
「何も…」
小さく首を振るとだよねーっとベルが肩をすくめた。
ねぇ、ザンザス…あなたは一体何を隠してるの?
2人の戦いを見ていれば、明らかに恭弥が遊ばれている。
でも恭弥も強いから…互角、ってところだと、思う。
(ザンザスの本気を考えたら)(恭弥の勝利を確信できない)
(そう冷静に分析する自分が…少しだけ嫌だった)
「…チェルベッロ」
「はい、ザンザス様」
「この一部始終を忘れんな。オレは攻撃してねぇとな」
その不可解な発言に私は首を傾げる。
え…?どういう…こと…?
すると、風を切るような音。
刹那に見えた、ザンザスの、勝ち誇った笑み。
ブ オ ン
「ヒバリ!!」
「恭弥っ!!!」
「美瑠、危ねーから戻れ!」
ベルの声が聞こえたけど私は無視して恭弥のところに駆け寄る。
途中で爆弾がならないのが奇跡。
爆弾なんて気にならないほど夢中だったの……
「…なんてこった。オレは回収しようとしたが向こうの雲の守護者に阻まれたため、モスカの制御がきかなくなっちまった」
「恭弥、大丈夫!?」
危険も顧みずに、美瑠は僕に駆け寄ってくれた。
一歩間違えたら爆弾を踏んだり、弾が当たったりして怪我をするかもしれないのに。
そんな危険な中、駆け寄ってきてくれることが、こんなにも嬉しい。
(心配してくれているっていうのが、すごくわかる)
「…危ないよ」
「それはこっちのセリフだよっ!ザンザスに喧嘩売るなんて…。
…とにかく、怪我見せて。止血しなきゃ、」
そういって着ていたヴァリアーの制服を脱いで少し破り、包帯代わりにする。
そうしてくれたことは嬉しい。…嬉しい、けど!
「っ美瑠!?」
「ん?何?」
「何って…」
今、この状況でこんなこと考えちゃう僕も僕だけど……
今の美瑠の格好…なんていうか……エロイ……
シャツ一枚なんだけど、ミニスカートだからね。
そんな格好させたくない。てか、他の奴に見せたくない。
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