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すると頭上で激しい爆発音が聞こえてきて、勢いよく顔を上げるとそこにはザクロとザンザスが戦っている姿があった。
ザンザスが銃でザクロを撃ちぬき、ベスターくんがすかさずザクロにかみついていく。
「強え奴が生き残る。それだけだ」
大人のザンザスは私の知っているザンザスより数段強くて、雰囲気も圧倒的だった。
それなのにザクロは何故か不敵な笑い声をあげる。
…!そっか、ザンザスがいる場所は、
「ならばやはり死ぬのはてめーだ!」
桔梗のヴェロキラプトルがいる場所…!
ヴェロキラプトルは地中から飛び出て、ザンザスの体に思いっきりかみついた。
一匹が噛みつけば、ザンザスは動けず、何匹ものヴェロキラプトルがザンザスへと噛みついていく。
「あっけない最期でしたね」
「やったわ、桔梗」
「バーロー!ここへ誘い込んだのはオレだ!!」
「これで…ボンゴレ側の守備は全滅ですね」
私たちに見える景色はボンゴレの仲間たち、そしてミルフィオーレの友達が倒れている姿。
…これが幻覚でよかった。本当に心からそう思える。
もしこの光景が幻覚でなければ…私は絶望で、抜け殻になってしまっていたかもしれない。
真6弔花である三人は自分たちの強さに誇りを持ちながら、自信に満ちた笑みを浮かべる。
「さぁ、美瑠様。我々と一緒に白蘭さまのもとへ参りましょう」
桔梗が幻覚の私の腕を掴み、私の体をお姫様抱っこする。
幻覚の私は抵抗することなく、…誰かを信じているかのようにどこか遠くを見つめている。
そっか…幻覚であろうと私なんだ。連れて行かれても、ツナが、恭弥が、…きっと誰かが助けてくれると、信じている。
ユニちゃんのところへ行こう、と動き出した瞬間、ヴェロキラプトルの頭が恭弥の顔の形に変化する。
「それは叶わないよ」
「な!」
どんどんヴェロキラプトルの頭がボンゴレのみんなの顔になっていく。
そして匣兵器の持ち主である桔梗たちへと攻撃していき、三人に動揺が走った。
匣兵器が持ち主に反抗することはまずありえない。
いくら意志をもった動物たちだとしても、基本的に匣兵器は持ち主と相性よく創られている。
どうなっている、と動揺するが、ありえないことが起きるには理由は一つしかない。
「幻覚か!」
「ししし。どっから幻覚だったでしょーか」
「ぬうう」
バカにするような笑みに、桔梗は気配を極限まで読み取り、微かに感じた殺気に雲の炎を飛ばす。
煙幕の中、聞こえてくるのはうめき声なんかではない。
のんきな声と、どこまでも余裕のある声だ。
「あれー?師匠、今なにげに一歩前に出ましたねーすぐに真ん中に立とうとするんですからー」
「クフフフ…何を言っているのです、おチビさん。お前の頭が邪魔だからですよ」
「そーやっておいしいとこもってくんですよねー」
姿を現した骸とフランに真6弔花三人に衝撃が走る。
まさかずっと牢獄に使っていた骸がすぐに出てくるとは思わなかったのだろう。
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