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現れたのは炎の羽。
眩いばかりの炎の羽は恐らくここにいるみんなの炎すべてが圧縮されているのだろう。
でも、ツナの零地点突破改のように他人の炎を触れることなく間接的に移動するなんてできるの…?
「ハハ、GHOSTは他人じゃないからね。彼は他のパラレルワールドに存在したもう一人の僕さ」
白蘭によるとゴーストは白蘭にはない炎を吸収するという特異体質である上に、吸収した炎エネルギーを白蘭と共有できるという才能を持っていたそうだ。
つまり、今の白蘭が持っている炎の総合量は計り知れないほどであるということ。
白蘭は自分は人間を超えた存在であると断言。それは神か、悪魔か、天使か。
「関係ない」
「…!」
「お前が何であろうとどんな手段を使おうと、ここでぶちのめすだけだ」
「その意気だよ、綱吉クン。せっかく戦いにきてあげたんだから」
ツナ…そうだよね、白蘭はただの人間。神でも、悪魔でも、なんでもない。
ツナも白蘭も純度の高い炎を大量にリングに灯し、再び戦いを再開する。
その炎は暗殺部隊であるフランやベルがびりびりと威圧感を感じるほどの強いもの。
目にとまらぬ速さで戦う二人だけど、どう見てもツナの方が押されている。白蘭の余裕の笑みは消えない。
ツナは零地点突破を使って攻撃の隙を作るとイクスバーナーと同等の威力を持つ拳、ビックバンアクセルを放とうとする。
でも、白蘭の余裕の笑みはやはり消えなくて「面白そうだ」と避ける気配もない。
それは避けるほどの攻撃ではないと言っているようなもの。…ツナをあまりにもばかにしている。
力いっぱい放たれたビックバンアクセル。…だけど。
白蘭のたった一回の拍手によってツナの渾身の一撃はいとも簡単に破られてしまう。
――悔しいけど、圧倒的な力の差だった。
まるで歯が立たない。まるで、赤子の手をひねるようにツナの技もかき消されてしまった。
今までにないくらいの圧倒的な力の差を感じないツナじゃない。
「…怖いだろう」
白蘭は歪んだ笑みを浮かべて、さらにリングに灯した炎の量を上げて、ツナへと向かっていく。
別に恥じることはない、といいながらツナに一撃をお見舞いし、いたぶるようにツナを殴る。
そして…殺すつもりで、ツナの首を締め上げた。
「ツナ…!!やめて…!!」
「ハハ、綱吉クン、なんて君は非力なんだろう。
もう少しいい勝負になると思ったんだけど、つまんなあ。
リングから放たれる炎の大きさは覚悟の大きさだよ。君のみんなを過去に帰そうとする覚悟はこんなものかい?」
白蘭のはっぱにツナのリングの炎が強く灯り始める。
ツナの炎圧に比例するかのように白蘭も炎圧を上げていき、二人の炎がすさまじい炎圧を生んだ。
それはみんなが目をあけていられないほどの、炎圧。
白蘭は一体何を考えてこんなことを、と目の前の炎の応酬を見つめていると、突如、カァァン!と鐘がなるような音が響き渡る。
「きた♪」
「…!?」
「熱いっ…」
二人のリングに共鳴するように私のリング、そして私の体から炎があふれ出す。
そして、何かに操られているかのように私の意志とは関係なく、体は白蘭とツナの方へ向かって歩いていく。
美瑠行くな!と私を止めようとザンザスが私の腕に触れようとした瞬間、何か見えない壁にぶつかったようにはじかれる。
吹き飛ばされたザンザスに声をかけたいのに、私の体は誰かに乗っ取られたように二人の方へ向かうだけ。
みんながツナや白蘭に炎をぶつけるけど、二人の炎は大きくなっていくばかり。
どうしたらこの炎を止めることができるの…!
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