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「どうして、」
どうして、僕に笑顔を向けてくれない。どうして、僕に笑いかけてくれない。
どうして、僕と視線を合わせてくれない。どうして、そんな憎しみの目を向ける。
どうして、――僕を愛してくれない…?
どうしたらいいのかわからないまま、ついにこの世界にしか美瑠ちゃんがいないことになった。
この世界の美瑠ちゃんもボンゴレの月の守護者で、ボンゴレの雲の守護者である雲雀クンの傍にいた。
雲雀クンの傍にいる美瑠ちゃんは誰よりも輝いていて、まぶしかった。
たった一人しかいない美瑠ちゃん。慎重に、確実に手に入れないと。
まず、ボンゴレを少しずつ追い詰めていった。リングが重要視され始め、ボンゴレは戦いの種であるボンゴレリングを破棄した。
…正直、その時は焦った。この世界が最後の可能性だったから。僕を神にしてくれる、可能性の。
でもすぐに打開策を思いついた。この世界には十年バズーカ―があったから。
そうだ。ボンゴレリングがあったころのボンゴレ連中を呼び出せば、ボンゴレリングがそろう。
僕は十年前のボンゴレを呼び出すために正チャンと手を組んで、ミルフィオーレを大きくしていった。
ボンゴレを追い詰めていって、…ある日ボンゴレが僕との面会を望んできた。
チャンスだと思った。
ここで美瑠ちゃんと綱吉クンを呼び出せば、美瑠ちゃんは必ず一緒に来てくれる。…手に入れられる。
――そして、当日。
呼び出した美瑠ちゃんと綱吉クンがミルフィオーレの本部に来た。
綱吉クンを守るように寄り添う美瑠ちゃんにぞくぞくした。…あぁ、その忠実さがもうすぐ僕のものになるんだ。
「あなたが、白蘭ですか?」
「んー?そうだよ。君は、沢田綱吉クンだよね?そして、君が、…彼方美瑠ちゃん」
「…」
美瑠ちゃんがそっと綱吉クンの前に立つ。彼をかばうように。
突き刺さるような視線で僕を睨み、凛とした佇まいに「あぁ、いいな」と素直に思った。
綱吉クンは守るような美瑠ちゃんに「美瑠」と声をかけて、大丈夫だ、と微笑む。
美瑠ちゃんはそんな綱吉クンに心配そうな視線を向けたけど、静かに綱吉クンの後ろへと下がっていった。
「…ま、立ち話もなんだし、中に入ったら?」
「わかった」
「あぁ、グローブや銃は置いていってね。話合いなんだからさ。ね?」
「……」
僕の言葉に綱吉クンは黙ってつけていたグローブを外して近くにいた部下に預ける。
美瑠ちゃんも同じように匣や銃を近くの部下に預けていた。
そうそう。いい子だね。
僕は背を向けて中に入っていくと美瑠ちゃんと綱吉クンもそれに倣って中に入っていく。
会合の場所には予め用意していた部下たちが潜んでいた。もちろん、銃を持って。
でも美瑠ちゃんを殺すわけにはいかない。もし、銃で撃たれるとわかったらきっと美瑠ちゃんは綱吉クンをかばうだろう。
もし綱吉クンを暗殺するなら、密かに、美瑠ちゃんに察せられないように。
会合の会場に着くと、綱吉クンと美瑠ちゃんは僕の真向いの席に座る。
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