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「ユ、ユニは…お、お前に…渡さ…ないぞ…」

「ハハッ、震えてんじゃん!!」



ツナの震えは尋常ではない。その震えは間違いなく、白蘭に痛めつけられた恐怖が表れている。
白蘭もそれを感じているようでツナが怯えていることを指摘した。
ツナの震え方から、到底じゃないけど戦えるような状態じゃないことは明白だった。

こんな恐ろしい状況で目覚めちゃうとはアンラッキーだったよね、と笑う白蘭。

勉強も運動もダメで、何もかもあきらめていたツナ。
それなのに突然凄腕のヒットマンであるリボーンがやってきて、巨大マフィアのボス候補として育てられる。
争い事が苦手なのに抗争やボスの座の争奪戦に巻き込まれてしまい、さらには周りの人間が死んでいるという10年後の世界に連れてこられてしまう。

自分の運命を呪っちゃうだろ、と白蘭はツナへと同意を求める。

確かに他人から見たら散々な人生かもしれない。無理やり巻き込まれたことばかりだ。


でも、



「それは、少し…ちがう気がする…」

「ツナ…」

「確かに…未来は怖くて、痛くて…不安ばかりで、心から嬉しい時間なんてほんのちょっとだったけど…
…いいとか、悪いとかじゃない……ここでのことは…全部、大切なオレの時間だって…」

「へぇ、君は変わった物事のとらえ方をするね。でも、殺されちゃったらそんなの負け惜しみだよ」



白蘭のリングに炎が灯り、ミニ白龍が白蘭の手に出来上がる。

――白蘭はツナを容赦なく殺す気なんだ…!

ダメ、と止める暇もなく、白蘭はツナの心臓に向かってミニ白龍を突き刺す。
ドスッという音を立てて白龍がツナの心臓へと突き刺さったかと思った。…けど。

ツナは「いってー!」と叫びながら体を起こし、突き刺さったはずのところからビリビリと服を破る。
そこにはランチアさんがツナに渡したリングが首から下がっていた。

ランチアさんが、助けてくれた…?

ランチアさんのリングを握りしめて、ツナは小さく「やっぱりそうなんだ…」とつぶやいた。



「この未来にきてなくてよかったものなんて一つもないんだ。
つらいことも…苦しいことも…楽しかったことも…――そして、みんながいたから、おれは、ここにいるんだ」



なんて、ツナらしい言葉なんだろう、と思った。

ここでの出来事、すべて、ツナの力になっている。…すべてを包み込む、大空のように……
辛いことも、苦しいことも、楽しいことも、嬉しいことも、すべて……ツナの中にあるんだ。

みんながいなかったら、そうツナは言ったけど、みんなの力は、ツナの力でもある。



「オレの炎は…お前が支配するこの時代だからこそ生まれたみんなの炎だ!
むやみに人を傷つけたために倒されることを…後悔しろ!!」



ボウッ!!と力強い炎が再びツナのリングに灯る。

ツナの心がみんなのことを思い出して奮起したんだ…!

でも、喜んではいられない。ツナに炎が戻っても、白蘭との力の差は埋まっていない。

このまままた戦っても結果は見えている。どうしたらいいの…!


そう焦った瞬間、頼もしい声がその場に響き渡る。


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