3



「どうだろうな」



聞こえてくるのは初代雷、雨、晴、霧、雲、嵐の守護者のみなさんの声……

あぁ、そっか…この声……そう気づいた時には私の目からは涙が零れ落ちていた。

ずっと、ずっと…この瞬間を待っていたように……



「ジョット…あなたの心のままに」



ふわり、と優しく微笑む女性。…初代、月様。

初代守護者さまたちの言葉に押されて、プリーモさまは嬉しそうに「そうだな」と笑う。
映像の見えない白蘭は突如聞こえてきた声にとても慌てていた。



「]世よ…お前の考えに、オレも賛成だ」

「どこだ!?誰の声だ!?」

「オレの真の後継者に力を貸してやりたいが、あいにくそれはできない。
そのかわり―――枷を、外してやろう」



ツナのグローブから現れたのは――ボンゴレプリーモさま。

突然現れたプリーモさまに白蘭は誰だと問うと、ユニちゃんがボンゴレの初代ボスであることを告げる。
ユニちゃんの答えに白蘭は「からかうのもいい加減にしてくれる?」と笑い飛ばす。

ホログラムでご先祖様を投射するなんて悪趣味にもほどがある、と。

でも、これはホログラムでも幻覚でもない。ボンゴレリングの“縦の時空軸の奇跡”
プリーモさまは言った。枷を外す、と。

厳格な継承をするためにボンゴレリングは2つに分割し、ハーフボンゴレリングを作った。
そして分割できるようにマーレリングやアルコバレーノのおしゃぶりに比べて炎の最大出量を抑えたのだった。

しかし、今はもう必要ない。

ツナは真の継承者であり…プリーモさまの意思を受けついでいる人なのだから……
プリーモ様の声に呼応するかのようにリングに炎が灯って、リングの形が変形する。

もちろん、月のリングも……
初代月様、と月様を見上げれば月様は優しく笑いかけてくれる。



「美瑠ちゃん、あなたの大切なものは…なに?」

「大切な、もの……」



浮かんでくるのは、ツナや隼人、武にお兄さん、ランボにイーピンちゃん、骸、ヴァリアーのみんな、ディーノや門外顧問のみんな、京子、ハル、ユニちゃん、リボーン…たくさんの人たち――そして、恭弥。

私の周りにいるみんな、とても大切で、大切な居場所。
月様はわかっていたように笑うとそっと私の頭を撫でてくれる。



「今浮かんだ美瑠ちゃんの大切な人たちのために、この力を使うの」

「――はい。必ず」

「でも、その大切な人たちの中に、美瑠ちゃんもいることも、忘れないでね」



自分を守ることを忘れないで。

そう囁いて月様はふわりと消えてしまう。

…月様…私のことまで、心配してくれたんですね。
ありがとうございます。…大丈夫。私は、みんなのためにも、負けません。

そう心の中で再び誓って、ツナのほうを見てみるとツナのリングが以前よりも強固になっていた。


- 385 -

*前次#


ページ:

back
ALICE+