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あれが、オリジナルのボンゴレリング…!

プリーモ様はツナの肩に手を置くと、不敵な笑みを浮かべた。



「]世。マーレの小僧に一泡吹かせてこい。――美瑠、」

「は、はい…!」

「お前は月によく似ている。…無理をするな」



心配そうに私を見つめるとプリーモ様は姿を消してしまう。

相当ふざけたご先祖様だね、と笑う白蘭の後ろにツナは一瞬で回り込んで、白蘭の体を吹き飛ばす。

すごい…!!ツナの動きが全く見えなかった…!!

その速さは先ほどの比ではない。それを白蘭は悟ったのか「少しはできるようになったのかな」とツナにぶつかっていく。
先ほどは吹き飛ばされていたツナだけど、今度は白蘭の攻撃を受け止めて、すぐに攻撃を仕掛けることができていた。

目に見えない速さで白蘭に拳をめり込ませ、神、いや悪魔の象徴であった白蘭の翼をむしり取ってしまう。


――圧倒的な強さだった。

私の力をあげる必要がないくらいの、力。これが、ボンゴレリングの本気…!



「どうした、白蘭。翼がなければただの人か?」



ツナの挑発の言葉に、白蘭の笑い声が突然響き渡る。
嬉しさなのか、狂ったのか……それすら判断することのできないほどの、笑い声。

今まで何度もツナと戦ってきたが、白蘭を攻撃できたのは今のツナだけ。



「うれしいなぁ…こんな日がくるとはねー
なにがうれしいって…生まれて初めて、全身の力を使い切ることができる!!」


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