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「おじいちゃん!!」

「あ、…ふふ」

「(はっ!何言ってんだオレ!!)」



ツナは思わず呼んでしまった言葉に自覚するとともにかぁっと顔を赤くする。
おじいさまはもちろん気にすることなく、むしろ嬉しそうに笑うと「まだそう呼んでくれるとは。嬉しいよ。ありがとう、ツッ君」と肩に手を置いた。

きっとツナにとっておじいさまは「遠い九代目」なんかじゃなくて「小さいころに遊んでくれたおじいちゃん」なんだろう。
そのことは私にとってもおじいさまにとっても嬉しいことには変わりない。

おじいさまはかけていたタオルを取りながらお茶をすることを提案する。



「私、淹れますね」

「ありがとう、美瑠。久しぶりに美瑠の淹れる紅茶が飲めて嬉しいよ」

「ふふ、あまり期待されないでください」



そう言い残して私は案内された台所へとお湯を沸かしに行く。

その場に残ったのはおじいさまとツナだけ。



「あ…あの…9代目…実は話が…」

「好きにしなさい。綱吉君の人生だ」

「へっ」

「おや?ボンゴレのボス継承の話じゃなかったのかな?」

「あ…そ…そうです…!」



聞こえてくる言葉に微かに動揺して一瞬だけ準備をする手を止める。

…そっか…ツナは、十代目にならないことを言いに来たんだ……
わかっていたことだ。ツナがボンゴレ十代目になりたがっていないことくらい。

おじいさまは未来で起きたことをすべて大空のアルコバレーノであるユニに教えてもらっていたそうだ。
ユニから教えてもらった未来のことは、おじいさまに改めて確信を持たせた。
沢田綱吉というボンゴレの十代目候補は、マフィアのボスには向いていないと。

弱虫で、優柔不断で、優しくて…仲間を思いすぎる。

おじいさまの言葉に、こんなにもツナのことを理解してくれる人がいることに少しだけ胸が熱くなった。
ツナも同じようで目を潤ませていたがリボーンが一言「ほめてねーぞ」と言い、ツナは顔を赤くする。



「しかしだからこそ、綱吉君なら今の肥大化してしまったボンゴレファミリーを本来の在るべき姿に戻せるかもしれない」

「本来の…あるべき、姿…?」



すでに聞いていると思うが、と前置きしておじいさまから語られるプリーモさまのこと。

初代ボンゴレファミリーはもともと住民を守る自警団。
大切な人を守るために戦いはしたが、むやみに権力を広げる戦いはしなかった。
それはツナがしていることにとてもよく似ている。

だからこそ、ツナが十代目になり、本来あるべき姿に戻せるかもしれないと考えているのだろう。

ツナはおじいさまの話を聞いて「は、はぁ…」と自信なさげに返事をした。



「おっそうじゃ。見せてくれんかの?プリーモから授かった原型といわれるボンゴレリングを」

「あ、はい」



ツナが首から出してきたボンゴレリング。
ほう、これが…とおじいさまはまじまじとオリジナルのボンゴレリングを見つめる。

U世以降どのボスも手にできなかったこのリングをツナに託したということは、プリーモもおじいさまと同じ考えであるということ。


―――今のボンゴレを壊してほしい。


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