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「では、継承を」



おじいさまが罪の入った箱を受け取り、ツナに差し出す。
中には小さな小瓶が厳重に保管されていた。

襲ってくるならここだ。そう思うと緊張感が高まる。



「受け継いでもらうよ、]世」



ツナが手を出そうとした瞬間、耳鳴りのようなキィィンとした音が部屋中に響き渡る。
それはとてもじゃないけど耳を塞がずにはいられない音で、立っているのもつらくなるほど。
聴覚を奪われたと思えば爆発が部屋の中で起こり、煙が部屋中に充満する。

これじゃあ視覚まで奪われてしまう…っ

爆発によってみんなが混乱に巻き込まれてしまうが、私はリングを指につけると炎を灯す。

フェニちゃんの羽でこの爆発による煙幕を吹き飛ばせるはず…!

ツナとおじいさまはおじいさまの守護者が全力で守ってくれているのを横目に私はフェニちゃんのリングに炎を灯す。
ピュウウ!という鳴き声とともにフェニちゃんが現れて、フェニちゃんが羽を大きく羽ばたかせる。
その羽の風で煙幕は晴れてくれたけど、そこにはおじいさまが腕を怪我してうずくまっていた。



「おじいさま!」

「大丈夫ですか、9代目!」

「なあに、この程度かすり傷じゃよ」

「あぁっ!罪が!」



おじいさまの足元に落ちていたのは、小瓶が割れて中の液体がこぼれている罪が。

それなのにおじいさまは動揺することなく、建物の封鎖を命じる。
建物の封鎖はすぐになされ、防犯カメラの解析が始まる。
すべて作戦通り、という言葉に初耳だった私たちは首を傾げた。



「どうやら犯人の目的は“罪”の破壊だったようだな」

「そのようじゃな…」

「大切なボンゴレの家宝が…」

「心配いらないよ、綱吉君。これは犯人を欺き、捕まえるためのニセの“罪”じゃ」

「ニセモノ!?」

「おじいさま、腕をお見せください。手当ていたします」

「ありがとう、美瑠」



おじいさまの腕を優しく手で包み込み、晴れの活性の炎を流し込む。
おじいさまの腕の傷は軽傷だったようで、すぐに血が止まり、思わずホッとしていた。

おじいさまはどうやらこの事態を予想していたようで、本物の“罪”はとなりの部屋の金庫にしまっているらしい。
どんな兵器や死ぬ気の炎も通用しない、おじいさまと守護者の7属性の炎を練り合わせた頑丈なシールドに守られて。

その言葉を聞いて恭弥が隣で眉を顰める。…それってわかりやすくないかい、と。



「犯人は必ず捕まえるよ。山本君をあんな目にあわせてしまったのはわしの責任じゃからな」

「9代目…」

「…っ大変です!!金庫が、破られています!!」



ガナッシュの言葉にみんなに震撼が走る。
まさか頑丈な金庫が破られるとは思っていなかったからだろう。

部屋に誰かいる!とガナッシュが素早く銃を向けたが、その銃は一瞬にしてバラバラに分解される。
どうして、と驚く暇もなく飛んでくる攻撃にガナッシュが7属性で一番固い雷の炎のシールドを張る。
一番固いはずのシールド。なのに、簡単に貫かれて、かわすしかなかった。



「見たことのない攻撃!!一体何者だ!!」



金庫にひびが入り、一瞬にしてバラバラに壊れてしまう。

その中から聞こえてくる…聞いたことのある、声。
金庫が壊れたことで明らかになる、敵の正体。

それは私たちにとって信じがたく…いや、信じたくない、事実だった。



「―――シモン」

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