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「君の体には裏切り者のボンゴレの血が流れているんだ」
「なっ、てめーなんてことを!!」
「ボンゴレの血が流れているのは否定しない」
過去にボンゴレファミリーとシモンファミリーの間に起きたことも今のオレには確かめられない。
…絶対にないとは言い切れない……
だが、それでも一つだけ命をかけて言えることがある。
「ボンゴレプリーモはそんなことをする男じゃない!!」
「…っうん。私も、そう思う。プリーモさまは、そんな人じゃない…!」
そんな残酷なことをするような人であれば、初代月様は愛さなかったはず。
それに、ボンゴレの試練のときも、未来での戦いのときでも……ツナを信じ、力を貸してくれた。
あんなにも温かくて、大空のように包み込む人が友達に囮を命じ、見殺しにしたなんて思えない。
自信をもって言い放つツナと私にシモンファミリーのみんなは少しだけ苛立っていた。
「シモンファミリーはここに宣言する。
古里炎真が10代目のシモンボスを継承し、ボンゴレへの復讐を果たすことを誓う」
「(炎真君が、シモンファミリーのボスだったの…?)」
「そして世界中のマフィアを再組織化し、マフィア界の頂点に君臨する。
この戦いは、シモンの誇りを取り戻すための戦いだ」
「今こそ我々の本当の力を見るがいい」
初代シモンの血がそれぞれのリングに垂らされて、一気に力が解放される。
その凄まじい炎圧が私たちを襲うけど、隼人のリングが防いでくれた。
シモンのみんなの炎は…大空の7属性に対をなす大地の7属性。
炎真君はこの炎は「シモンの誇りを取り戻すための炎」だと言ったけど、…それは間違っている。
「お前達のつらい過去も怒りの理由もわかった。
だが、人を傷つけることは、誇りを取り戻すことじゃない!!」
「そうだよ、炎真君!傷つけられる痛みを知っているあなたたちがどうして人を傷つけるの…!こんなことはもうやめて!!」
「…。アーデルハイト、下がっていて。僕一人で十分だ。ツナ君と守護者をつぶすのは」
炎真君の言葉で悟る。…傷つけることを、やめないことを。
どうしても、怒りや憎しみを断ち切ることはできないの…?
分かりあうことは、もう、できないの…!?
炎真君の攻撃に備えてみんながツナの回りに集まり、構える。
私はどうしても炎真君たちを傷つけることができなくて、構えることはできなかった。
…でも、このまま仲間が傷つけられるのもいやなので、ぎゅっとリングを握りしめる。
いつでも、リングに炎が灯せるように。
炎真君の炎が大きくなった瞬間、不思議な力で飛ばされるかのように隣にいた隼人とお兄さんが壁にたたきつけられる。
「隼人!お兄さん!!」
いけない、と炎にリングを灯し、フェニちゃんを出すが、恭弥と髑髏まで飛ばされてしまう。
恭弥!!と叫んだ瞬間、私の体も大きな力に引っ張られるように壁にたたきつけられていた。
フェニちゃん!と叫ぶとフェニちゃんはツナを守るように羽を広げてくれる。
体中が軋むけど、フェニちゃんにゆっくり笑いかける。
それでいいの、フェニちゃん。ありがとう。絶対に…なにがあっても、ツナだけは守って。
そんな私の様子を見ていたのか、炎真君は「なんで…」とつぶやく。
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