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「9代目の小僧よ。老いぼれたのぉ」

「タルボじじ様!」



小さなご老人が現れた。彼は、赤ん坊曰くボンゴレに仕える最古の彫金師タルボというらしい。

めったに姿を見せない仙人みたいなご老人らしく、プリーモの頃から仕えているって噂もあるらしい。
まぁ人であればありえない話なんだけど、彼から感じるオーラは人離れしていたからありえない話じゃないかもしれないな、なんて思った。

彼はリングに触れると見ていないはずのことを話し始める。



「どーするね?ボンゴレリングは生まれ変わりたがっとるぞ」

「生まれ…変わる?」

「ということは、まだボンゴレリングは…」

「死んじゃおらん。ガワが壊れとるだけじゃ」

「なんと…!」



どうやら、ボンゴレリングは完全に壊れていなかったらしい。

彼は見えないはずの目で沢田綱吉を見つけ、「お前が10代目のボンゴレかい」と杖でつつく。
リングのいう通りの男だ、と笑う彼はリングに魂が宿っていること、その魂の声を聴いてやることが生業であることを言った。

ボンゴレリングは修復できる。しかしこのままじゃ勝てない。


――だから、修復とともにバージョンアップしないといけないと言った。

そのために、僕たちが持っているアニマルリングと、…ボンゴレプリーモの血が必要だと。
成功する確率は五分と五分。失敗すればもう二度と輝くことはない。



「どうするんじゃ、10代目よ」



選択を迫られた沢田綱吉。9代目は彼の背中を押すだけ。
…ま、リングをどうするかは、沢田綱吉次第だろう。別に彼を認めているわけじゃないが。

それに、彼ならきっと、希望に賭けることをわかっていた。

沢田綱吉はぎゅっと拳を握りしめると、ご老人をしっかり見つめた。



「バージョンアップを、お願いします!!」


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