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それは、プリーモさまがコザァートさんに手紙を送っているところ。
『やぁコザァート、元気か?この手紙が届いているといいんだが。
なんせお前は住所不定だしな。本当はお前の自由な生き方はオレがする予定だったんだぜ』
『ははっ』
『こちらは次々と信頼できる仲間が集まり、ファミリーの絆は強くなった。…それに、守りたい人もできた』
『守りたい人…?ついに、ジョットにも恋人ができたのか』
『その後も組織は膨れ上がり、今や警察もうかつに手を出せない巨大組織だ……
だが、時々怖くなるよ。本当にこれがオレのやりたかったことだったのかって……
大事なものを守るために作ったボンゴレが、逆に人々に恐怖を与えているんじゃないかってな……
正解があるのなら導いてほしい。…弱音を聞かせてすまない、コザァート……お前にしか言えなくてな……
こんな話の後で悪いんだが、実はもうすぐ未だかつてない大きな戦がある。
だが、ボンゴレの戦力を結集しても危ない戦いだ。
お前が50人の優秀なファミリーを束ねるボスだということは知っている。
力を貸してくれないだろうか。コザァート、お前の顔を見たいし、愛しい人にも紹介したい。
ボンゴレT世』
『…!待っていろ、ジョット。君を助けに行く』
ふわり、と記憶が消えていく。
プリーモさまが戦った大きな戦…もしかして、これが裏切ったという戦いなの…?
じゃあこの後に流れる記憶で、真実がわかるということなのだろうか…?
そう考えを巡らせていると突然扉が勢いよく開かれる。
びっくりして視線を向けると、そこには炎真を抱えたアーデルハイトさんがいた。
炎真!と駆け寄るとアーデルハイトさんの腕の中にいる炎真は何かに魘されている。
「一体、どうしたんですか…?」
「…あなたには関係ないわ」
そう冷たくあしらわれて、炎真はベッドにそっと横たわらせる。
息が荒く、どこか苦しそうな炎真は「真美…」とつぶやいて手を伸ばす。
何度も「真美」という言葉を苦しそうにつぶやく炎真に思わずその手を握ってあげる。
「炎真、私はあなたの隣にいるよ。…大丈夫だよ」
「真美…!」
「泣かないで。苦しまないで。…大丈夫だから」
両手で炎真の手を包み込み、苦しむ炎真に何度も「大丈夫だよ」と話しかける。
握りしめる炎真の手から大きな悲しみが伝わってくる……
泣かないで。…苦しまないで……友達が悲しむのは、見たくないよ……
炎真、と何度も話しかけていれば炎真の表情が少しだけ和らぐ。
そのことにホッとしているとアーデルハイトさんが悲しそうに顔をゆがめていた。
「炎真…どれだけあなたが苦悩して、どんな覚悟で至門を率いているかわかっているわ。
安心して休みなさい。ボンゴレは私が粛清する!!」
「アーデルハイトさん、」
「止めても無駄よ。決めたことだから。…あなたは、炎真の傍にいてあげて」
「え…」
アーデルハイトさんは背筋を伸ばしたまま部屋から出ていく。
きっと、戦いに行ったのだろう。
まだ苦しそうに顔をゆがめている炎真の手をぎゅっと握りしめて、…みんなの無事を祈った。
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