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「ふあ〜ぁ…そろそろ頃合いかな…」



雲雀は周りにいた人形の数を数えるとあくびをしてトンファーのチェーンを伸ばしていく。
あれは、雲属性の増殖。どこまでも伸びていき…あっという間に、人形を全滅させていた。

なんて強さだ、と獄寺とツナが絶句する。

当の雲雀といえば全く息も切らさずに「あとは君とそれを覆う氷の贅肉をかみ砕けだけさ」と言い放つ。
しかし、アーデルハイトの炎に呼応するかのように人形が再び復活する。
まだ出せるのか、と驚く獄寺に雲雀は「戦力にカウントしてない」と何でもないように言う。



「…なぜだ?なぜ、貴様ほどの男が沢田綱吉などにつく」

「ついてなんていないさ。美瑠がいるからいるだけ。君こそもう一匹の小動物につく意味あるの?」

「炎真は軟弱な小動物などではない。シモンの悲しみを背負う強い男だ!」

「いいや、小動物さ。背負うなんて不釣り合いなことしてるから悲鳴をあげている」

「くっ…確かに炎真は戦いを好みはしない!炎真にとって仲間を失うことは何よりも辛いことだ!!
だが、あの子は戦わなければシモンに未来がないことを理解している!!
だからこそ自ら修羅の道を選択したのだ!私たちはその気持ちを汲み、従うまでだ!」



アーデルハイトの強い情熱は伝わってきた。
この情熱がシモンにあるのはもったいねぇな……そう思うほど。

雲雀はボンゴレの手錠を投げて、人形を破壊すると「行くよ」と笑ってトンファーの針を出し、氷を攻撃する。
雲雀は全力で攻撃しているのだが、まったく傷がつかない。
周りにいる人形も攻撃してくるのを返しつつ、雲雀は何度も全力で氷を殴りつける。
そんな全力がいつまでも続くはずがなく、雲雀の息が徐々に上がっていくのがわかる。

…やべーな……いくら雲雀といえど、このままじゃ体力がそこについてしまう。



「一つ、君は勘違いしているよ」

「…」

「小動物は時として弱いばかりの生き物ではない。でなくちゃ地球上の小動物はとっくに絶滅しているよ。
小動物には小動物の生き延び方があるのさ」

「…なにが言いたい」

「たとえば君の氷の城を破壊するのは僕のトンファーでなく、この小動物のロールなのさ」



どういうことだ、と考えていると、どうやら打ち込んだハリネズミの破片を増殖させ、内側から壊そうとしたようだ。
雲雀の読み通り、内側からの攻撃には弱いようで、すぐに氷の城は壊れていった。

出てきたアーデルハイトの後ろに回り込み、雲雀はトンファーを突きつける。



「終わりだよ」

「そんな…っ…だが、炎真が必ずやシモンを再興する。ボンゴレについたことを後悔することになるだろう」

「僕はどちらにもついていない。僕のやりたいようにやるだけだ」

「まさに何ものにもとらわれることのない浮雲だな……結局ボンゴレ大空の雲の守護者というわけか」

「その言われ方嫌いだな」



どうやらお気に召さなかったようで、雲雀はむすりとする。
だが、空を見上げて「まぁ確かに…空があると雲も月も自由に浮いていられるけどね」とつぶやいた。

…雲雀は、なんだかんだいいながらツナのことを認めてんだろうな。

ま、ツナのことをボスと思ってねぇとは思うが。


でも、それで十分だ。


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