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「ツナ君、ここに撃ち込めっ!!ありったけの炎ですべてのDを焼き尽くすんだ!!」

「炎真っ…!!」

「だが、そんなことをすればお前まで…!!」

「Dを倒す方法はこれしかない!早くツナ君!!」

「…っわかってるのか!?お前を救った“調和”の炎のXXバーナーではDを倒せない!
殺傷力の高い質の炎でXXバーナーを放てばお前も死ぬかもしれないんだぞ!!」

「わかってる。でも、もうこれしかDを倒す方法は残ってないんだ!」

「…で…でも…、…オレには…」

「そうか!そうでした!!撃てるはずがないのだ!!」



迷うツナにDの高笑いまじりの言葉が響き渡る。
沢田綱吉は仲間を犠牲にしてまで勝利を勝ち取る器などないのだよ!と。

確かにツナには、絶対にできないことがある。
集団を勝利に導くための合理的思考…つまり仲間を強く思うあまり、仲間を犠牲に利益を追求できない。
小の虫を殺して大の虫を助ける。それができないのだ。…そしてそれは集団を率いるボスとしては致命的弱点。

―――けど、短所は長所にもなる。



「…骸、ツナはそれでいいんだよ」

「たしかにツナはボスとしては欲が足りねえし、勝てるかもしれねえって時に決断できねぇのは優柔不断にも見える。
だが、いつ何時も勝利よりも仲間の身を案じるからこそ、ここまでこれたんだ」

「そんな優しいツナだからこそ、私たちはついていける。…命だって、張れる」



私たちの、自慢のボスだから。

迷いに迷うツナ。そして、ツナはやっぱり「撃てない」と首を振った。
それでも炎真はツナに撃つように説得する。自分の願いだと。

……あぁ、やっぱり、炎真はコザァートさんの子孫なんだね……
どこまでもツナを信頼し、身を任せる……

…そんな炎真も、ツナの願いも叶えてあげるのが、月の守護者の役目だよね。

Dがツナに撃たせないようにツナを揺さぶるけど、私はゆっくりと歩き出し、拳を握りしめるツナの手に触れる。



「ツナ、安心して撃って。私が、炎真を守るから」

「…美瑠…?」



炎真の方へフェニちゃんと一緒に飛び上がり、炎真の隣へと寄り添う。

目を瞑り、一気に集中すると私は全身全霊の月の炎を灯した。

美瑠!!と骸が焦ったように私の名前を呼んだかと思うと「美瑠様!!」と同時に私の隣でも髑髏の声が聞こえ、霧の温かな炎に包み込まれる。
そっと目を開ければ、私と炎真を守るように髑髏が霧の炎を全開にしていた。



「撃ってボス!!美瑠様と古里炎真は私が守る!!」

「髑髏…ありがとう…」

「ありが…とう…」

「いいのか、骸。たしかに何もしないよりはましだが…」

「クローム!!いくら美瑠の月の炎があるとはいえ、最大出力の沢田綱吉の技はとてもお前の炎では防ぎきれない!!」

「骸、私もカバーする。だから、」

「クフフ…困ったお転婆娘たちだ。どちらにせよ今のままでは沢田は撃てまい」



ムクロウから強力な霧の炎が髑髏に向かって放たれる。
骸のおかげで髑髏の炎がさらに強固になったのがわかる。

もう、これ以上の炎は出せない…早く撃って、ツナ…!!



「…みんな…ありがとう」


――オペレーション、X

XX BURNER!!!!


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