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「はい」

「今どこ?」




美瑠?っていう確認も、おはよう、っていう挨拶もなく、いきなりズバッと用件を聞く恭弥にクスリ、と笑う。

なんていうか……恭弥らしいよね、無駄がないって。

ツナの家だよ、と応えるとそこから動かないでね、と言われて、終了。
終了っていうのは本当に通話を切られたってことね。

プープープー、という無機質な音を立てている携帯を見つめて苦笑するとリボーンが「雲雀か?」と聞いてきた。
うん、と頷いて携帯をバッグに戻して、まだ呆然としている二人に苦笑を漏らす。

すると下から再び新しい気配が二つ上がってくるのがわかった。
……って二人とも何でそんなに慌てて隠れるの?




「よぉツナ!」

「おじゃまします10代目!」

「こんにちは、二人とも」

「お、美瑠も来てたのか!って何してんだ?」

「かくれんぼ……スか?」

「ツナ、ハル、隠れなくてもいいと思うよ……ていうかそれ、隠れてることになってない」




二人して机の下に隠れていてあからさまに体が見えている。

かくれんぼにもならないよ、と苦笑しつつハルの肩をトントン、と叩いた。

二人は諦めたのかとぼとぼと頭を出して、絶叫。しかも泣きながら。

あぁもう本当に自首しそうだよ…!人生の終わりとまで言ってるし。
ハルなんて刑務所から出るまで待ってる、手紙一杯出す、まで宣言してる。

本当に好きなんだなぁ、と感心する反面、どうやって誤解を解くか考えると頭が痛い。

教えようとするとリボーンが銃をちらつかせるから、困りもの。

結局は苦笑を漏らすしかない。




「落ち着けよ。まだツナがやったって決まったわけじゃないだろ?」

「そーっスよ。だいたいこいつ本当に死んでんスか?」




死んでるよ。

けど、生きてる。…すごい矛盾だね。

隼人と武は死体を見ても落ち着いていて、隼人なんて本当に死んでるのかさえ疑ってる。
確かにそうやって疑うことは大切だけど、死亡確認なんてしなくてもいいくらい死に顔。

さすがプロだよね、ここまでリアルな死に顔をできる人はそうそういない。




「だ…だって……血が…」

「おい、起きねーと根性焼きいれっぞ」




やっぱり隼人は死んでるように見えなかったようで。
さっきまでくわえていた煙草を指で持って少しだけ顔に近づける。

そんなことは、死者であれば死者への冒涜。
ツナでさえそれがわかっているから、獄寺くんなんてことをー!と慌てて止めていた。

少しだけ近づけた、といっても後少しで顔についてしまいそうな距離で。
その距離で煙草の火の熱が伝わらないはずなく、プロである彼も思わずその熱さにピクリ、と反射条件で動いてしまった。

私もこればっかりは仕方ないと思うよ…あ、でもお仕事だったら許されないけどね?

小さな動きも今は見逃さず、ツナは動いたー!と騒ぎ始めた。




「救急車です!救急車呼びましょーっ」

「その必要はないぞ。医者を呼んでおいた」




うっ…!な、この匂い…!お酒だ……

こんなにお酒の匂いがするまで飲む人間は私の知っている中でたった一人しかいない。
しかもリボーンの言い草から医者でもある。

……一人しか思い浮かばないのが哀しいね。

もっと他に真面目で、勤務中お酒を飲まないお医者さんはいないのかな?


(そんなお医者さん、裏の世界にいるはずないけど)

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