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「オレはもうお前とは戦う気はないんだ!!戦う気になんてなれないよ!」
「クフフ、そうくるのは織り込み済みだ。ただ戦うのならそうでしょう。
だが、リボーンのために戦わねばならぬのならどうです?」
「…っ、それってまさか…」
「美瑠の思った通りだ。六道骸は私についた」
「ヴェルデさん!!」
茂みから出てきたのは、天才科学者、ヴェルデさん。
圧倒的な術者である骸に、天才科学者、ヴェルデさんが組むとなると…かなりの強敵になるのではないだろうか。
ただ、仲はあまりよろしくないらしく、骸はヴェルデさんのことを「頭のおかしい変態科学者」だと呼ぶし、ヴェルデさんは「生意気でチョコ好きと悪趣味には呆れる」とお互いに貶しあっていた。
個性的な二人がよく手を組んだなぁ…と思ったのは私だけじゃないらしく、リボーンが「よく組んだな」と怪訝そうにしていた。
しかし、どうやらただ単に利害の一致で手を組んだらしい。
骸はツナを倒して肉体を乗っ取り、マフィアボンゴレを殲滅したい。
ヴェルデさんはリボーンがどうにも目障りで、グウの音も出ぬほどに負かしてみたい。
二人が手を組めばお互いの願いが叶うという寸法らしい。
「何だか…二人らしい理由だね」
「クフフ…それだけではないのですよ」
私利私欲の理由だけではなく、ちゃんと考えられたパートナーらしい。
自分の足りない部分を補い、さらに強大にしていけるパートナー。
…まぁ、お互いプライドも高いし、気に食わない部分もあるようだけど、そこも含めて、ということだろう。
天邪鬼だものね、と肩をすくめていると「とにかく、敵になる」と宣戦布告した。
言いたいことはすべて言えたのか、骸は私たちに背を向けた。
「待って骸!!クロームはどうするんだ!!」
「煮ても焼いても好きにしていいわよ!」
「え、」
「預かっていてもらいたい。今のクロームは嫌いだ」
「何言ってるんだ!クロームはお前を信じてここまで…」
「大事に扱ってください」
突き放したかと思えば、大事にしろと守るような発言をする。
もちろん、すべてが骸の本音であり…何か考えがあるのだろう。
呆気にとられているツナの代わりに「クロームのことは任せて」と笑いかけた。
「人の心配などしてる余裕はないはずだぞ、沢田綱吉。
六道骸だけではない。思いもよらぬお前の友人までもが敵に回る可能性に気付いた方がいい」
「えっ?」
ヴェルデさんの言葉に他のアルコバレーノのみんなを思い出す。
リボーンはディーノとツナたちボンゴレ。
ヴェルデさんは骸たち黒曜のみんな。
恐らくマーモンは所属であるヴァリアーのみんなに頼むだろう。
アルコバレーノ関係ならきっとあのザンザスも動くだろうし。
そうなるとコロネロは親しくしているチェデフに連絡を取るだろうか。あそこにはラルもいる。
だけど、チェデフはボンゴレの第二機関であり、そう簡単に動かすことはできない。
…動くだろうか、アルコバレーノのために…あの家光さんが。
そこの予測は難しいな、とおいて置き、風さんや慌てていたスカルは誰に頼むのだろうと考える。
それに、アルコバレーノの大空であるルーチェは亡くなっているとなれば、大空は一体……
そんな新たな疑問が湧き出てきたのだった。
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