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少しだけもやもやする気持ちを抑えて、みんなで学校へと向かう。
学校に着けばみんなと別れて応接室へ向かっていくとリボーンが美瑠、と私の名前を呼んだ。



「雲雀にも代理を頼もうと思ってんだ。一緒に来てくんねぇか?」

「そっか!うん、行こう」



ヴェルデさんが骸を選んだということは優秀な人材はどんどん引き抜かれていっているはず。

そう思えば恭弥への交渉を早めにしておこうというリボーンの気持ちはわかる。
大きく頷くとリボーンはぴょん!と私の肩に乗って応接室へと向かっていった。

おはよう、と挨拶しながら応接室に入っていくと恭弥が優しく笑って「おはよう」と挨拶してくれるけど、リボーンの存在に気付くと面白そうに笑う。



「ちゃおっス、雲雀」

「やぁ、赤ん坊。面白い話が聞けるのかい?」

「あぁ」



ニッと口の端をくいっとあげて笑うリボーンに恭弥が目を通していた書類を置く。

あぁ、恭弥の興味を引くのが本当に上手だ。
一瞬にして恭弥に話を聞かせる体制にするなんて。

リボーンは私の肩から近くの窓に座ると足を組んでいい笑顔を浮かべていた。



「いろんな強ぇ奴と戦いたくねぇか?」

「へぇ、いいね。魅力的だ」

「だろ。代理戦争のことは美瑠から聞いたか?」

「うん、大まかにはね」

「話が早ぇな。オレの代理になってほしいんだ。そうすれば戦いに参加できて、いろんな強い奴と戦えるぞ」

「…それは、沢田綱吉たちもいるわけ?」

「あぁ」



リボーンが頷くと恭弥は少しだけ考え込んだ。

…あぁ、恭弥が考え込んでしまったらうなずいてくれる可能性は低い。
考えるということは恭弥にとってメリットとデメリットがあるということだ。

その二つを天秤にかけて、メリットが大きければ頷いてくれるだろうけど、恭弥が考え込んで頷いてくれることは少ないことを知っていた。



「…美瑠」

「はい」

「君も彼のチームなの?」

「ううん、私は今回どのチームにも属せないの」

「なら話は早いね。僕は誰とも群れるつもりはない」

「いいのか?強い奴と戦える絶好の機会だってのに」



恭弥は座っていた椅子から立ち上がるとソファーにどさりと座り込む。

その顔に浮かぶのは、変わらない不敵な笑み。



「関係ないね。…それに、僕は今体調が悪いんだ」

「え!?大丈夫!?」

「この前不可抗力とは言え、沢田たちと群れたからね。じんましんが出た。美瑠が心配するほどではないよ」

「(群れるとじんましんが出るってのは本当だったのか)」

「ごめんね…気付かなくて…」

「見えないところにだからね」



そっか…それなら代理になれないのは仕方ないよね。

できたらリボーンの代理になってほしかったけど、体調が悪いんだもの。
体調が悪いのに戦って怪我でもしたら大変だ。

本当はリボーンの代理になってほしいと私からもお願いしようと思っていたんだけど、強くは推せなかった。



「…ったく、仕方ねぇな。んじゃ、気が変わったらな」



ちゃお!とリボーンは引き留める間もなく窓から飛び降りていなくなってしまったのだった。



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