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どうやら教室内で戦ったようで、校舎に大きな穴が開いていた。
ツナは、と探していると「美瑠」と声をかけられて、すぐに声のした方を見上げる。



「家光さん…」

「ツナを探してるのか?」

「…まさか家光さんがツナに目をつけるなんて…」

「目をつけたんじゃない。…ま、息子だからな」

「…このまま、ツナにとどめをさすんですか?」

「まぁそれも悪くないが、」

「家光」

「…現れたか」



待っていたかのように家光さんは現れたリボーンへと視線を向ける。

今の状況はリボーンにとって圧倒的に不利だ。ボスであるツナを失っては元も子もない。
ボスの表情をした家光さんにリボーンは無機質な目を向ける。



「やはり負けたか」

「リボーン、同盟を組まないか?」

「……」



家光さんからの申し込みにリボーンは軽く口を噤む。

家光さんの言いたいことは理解できた。

今回の戦い方はバトルロワイアル。同盟を組んでいれば戦う回数も少なくなり、生き残る確率が高くなる。
本来ならリボーンのライバルであるコロネロが同盟を組もうなんて言うはずない。

そしてリボーンからもライバルに同盟を組もうなんて言わないはずだ。


――だからこそ、この戦いが必要だった。

普段ライバルとして頭を下げない関係のリボーンに頭を下げさせるには圧倒的不利な状況を作ること。
つまり…戦いに負けて、人質をとること。

嵌められたとはまさにこのことだろう。家光さんのやり方に思わず舌を巻いていた。



「…仕方ねーな。コロネロ、俺たちと同盟を組んでくれ」

「いいぞ、コラ」

「じゃ、よろしくな♪」



二カッと家光さんは笑ってその場を去っていく。

私はツナに近づくと月の炎を灯し、ツナの怪我を治す。
私とリボーンの間に沈黙が落ちるが、私は思い切って口を開いていた。



「リボーン、…どうしてこの戦いに参加しようと思ったの?」

「…オレはメリットがないとしねーぞ」

「メリット…それって元の姿に戻ることじゃないよね?」

「ま、いつかわかるぞ」



ニッと口の端を上げて笑うリボーンに小さく笑い返す。

…わかってしまったから。どうして、この戦いに参加することにしたのか。
やっぱりリボーンはリボーンなんだ、と少しだけ心を軽くしながら炎を灯すことをやめる。

大体ツナの傷が治ると私は恭弥のところに戻るために歩き始めた。


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