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「泣いたか?」

「……うん…」

「どうしてだ?あの後、何かあったか?」




私が泣くのを極端に苦手とするリボーンだからか。

その声は限りなく優しくて、どこか小さな子どもに語りかけるような口調だった。

リボーンはイタリアにいた頃からこうだったね……
私が幼い頃から知っているからか、妹みたいに大切にしてくれる。

本人も「お前は大切だからな」って頭を撫でたこともあった。

そんなリボーンの優しさが心に染み込んで、小さな微笑を浮かべながら頭を振る。




「ううん、大丈夫。何もないよ」

「…雲雀に何か言われたか?」

「リボーン…、」

「お前は一人で抱え込みすぎなんだ。
大丈夫じゃないくせに簡単に『大丈夫』なんて言うな。…こっちが辛ぇ」




それくらいわかれ、とボルサーノの鍔を下げながら苦々しく言われてしまった。
リボーンがこんな声音を出すときは本当にそう思ってる時だけ。

……余計に心配かけてしまうなんて……リボーンがこういう人だって、わかってたのに。

ごめんね、と小さく呟いて、でも前だけを向く。
私はいつも強くあらなければならない。…それが、私の使命だから。

下を見るなんて……俯くなんて、許されない。


(その心を読んだかのように、リボーンは再び顔を苦しそうに歪めた)




「ありがとう、リボーン。でも…私なら本当に大丈夫だから。
もしダメになりそうになったら…ちゃんと言うね」




ごめんね、今はそれしか言えないよ。

そう心の中で呟くと「…相変わらず頑固だな」と呆れたように呟かれて苦笑する。
自分でもいい加減そう思うよ。
美瑠ちゃんー!といつの間にか随分前の方を歩いていたツナに呼ばれて、はーい!と返事する。

もうすぐ遅刻する時間になるみたいで急いでー!と言われてしまった。
早く、と急かされて走り出そうとするとリボーンが美瑠、と呼び止める。




「自分に正直になれよ」

「……うん」




リボーンがどういうつもりでそう言ったのか。
どういう意図があって、そう言ったのか、わからないけど。

…もしかしたら、リボーンのことだから全部知っていたのかもしれないね。

リボーンの言葉に強く頷いて急いで駆け出す。


授業のチャイムが鳴り始める、その前に。

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