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「…ごめんなさい…でも、私も……


―――恭弥が好きなんです」


「……っ!」

「まだ共有した時間は少ないけど…時間の問題なんて、関係ないくらい…好きなんです。
ごめんなさい……この気持ちをなかったことになんて、できません」




殴られてもいい、蹴られてもいい……
貴女だけ狡いって、罵られてもいい。
だけど…この気持ちだけは、譲ることはできない。

きっぱりと言い切った私に彼女が言いよどむのが空気で分かる。

でも、次第に彼女の手が上がり、私に振り下ろされ……―――



―――パシッ





「何してるんだい?君たち」

「っ、雲雀、さん…!?」

「…恭弥……」




驚きで誰もが目を見開いていた。

殴ろうとしていた彼女の腕を掴んでいたのは…鋭い眼差しを湛えた、恭弥。

彼女たちにも恭弥の登場は予想外なのか、誰もが固まって動けなかった。
そんな中、恭弥は殺気を滲ませながら私を殴ろうとしていた彼女を睨みつける。

殺気とも知らない彼女でさえ恭弥の怒りに気付いたのかフッと短く息を飲む音が聞こえた。




「何してるのか、聞いてるんだけど」

「……っ痛っ…!」

「…っ、やめて恭弥!」




痺れを切らしたのか恭弥は掴んでいた彼女の腕を思いっきりねじり上げた。
その痛さに彼女が思わず悲鳴をあげて、私はすぐに恭弥の手をとり、彼女の腕を解放させる。

思いっきり…手加減せずに捻りあげたんだろう……
彼女の腕は、痛々しいくらい、赤くなっていた。


でも…きっと、彼女は………




「……っ」




それ以上に、恭弥が自分に危害を加えたことが、哀しかったはず。

彼女は泣きながらその場から駆けだして。
彼女と一緒にいた女の人達も一緒に逃げていった。

……その場にいるのは、私と恭弥、だけ。

何を言っていいのか、わからなくて。
さっき言葉に出してしまったことで、はっきりと自分の気持ちを自覚してしまった。

恭弥の顔を見れずに俯きながら言葉を探したけど、何も出ず。

兎に角ここを去ろうと思って「ありがとう」って言ってから恭弥に背中を向ける。

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