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「―――いいのか、リボーン」
窓枠に座る小さな昔からの友人に静かな声で問いかける。
保健室から見える二人、美瑠と雲雀恭弥の様子。…オレが見たって両方幸せそうだ。
だが、それも今のうちだけ。幼い恋はすぐに儚く消えていくのが運命。
きっとコイツ―――リボーンだって十分理解しているはずだ。
誰よりも美瑠の幸せを願うコイツはきっとこのまだ幼い恋を認めないだろう。
そう思っていたのに、
「…いいんじゃねぇか?」
予想外の肯定。
思わず美瑠から視線を外して厳しい顔をしたままリボーンに向けてしまった。
ありえねぇ。…まさか、いいと言うとは。
オレやボンゴレの坊主、そして当人達以上に美瑠の立場を知っているはずのコイツが。
この恋を肯定するなんて…、何を考えているんだ。
わかってるんだろう?―――この恋の結末が。
「最後に傷つくのは美瑠だぞ」
「…そうかもしんねぇな。けど、」
美瑠があんなに幸せそうに笑ったところ、見たことあるか?
そう問われて思わず言葉に詰まってしまった。
雲雀恭弥の腕の中で照れながらも幸せそうに笑う、美瑠。
……イタリアにいた頃には、ない笑顔。
―――そういうことか。
コイツの第一前提は『美瑠の幸せ』…この笑顔は、どんなことより優先される。
見ているオレ達まで幸せにする……温かい、笑顔だから。
コイツや九代目、跳ね馬…そしてオレらがどんなことをしても守りたいと思う、笑顔。
その事に気付けば、自然にオレから笑みも零れて。
「応援するぜ、オレもな」
「当たり前だぞ」
ニッと口の端をあげるリボーンにオレも笑って再び美瑠に視線を向ける。
恥ずかしさが頂点になったのか雲雀恭弥の腕から抜け出した美瑠。
ひらり、と朝礼台から降りて逃げる姿、そして追いかける雲雀恭弥。
端から見たらきっとそれは普通の中学生、で。
とてもありふれた、幸せな時間。
「その時が来るまで……幸せでいろよ」
そう呟いてオレはそっと保健室の窓を閉めた。
ただ願うのは―――美瑠の幸せ。
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