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一年に一度しかない、貴方が生まれてきた日。

とても大切な日だからこそ…心からの感謝を。


―――生まれてきて、ありがとう。






13 誕生日は明日……





今日はみんなそわそわしていて、どこか態度が変だった。
最初は「なんでだろう?」と不思議に思っていたけれど…思い当たることが、一つ。

―――オレ、明日誕生日だ。

そのことを予想すれば、このみんなの態度に説明がつく。
…もしかしてサプライズで祝ってくれようとしている?

そう考えると嬉しさのあまり思わずにやにやしてしまう。

まさかオレの誕生日を祝ってくれるなんて思わなかったから…嬉しい反面、照れくさい。

どんな反応しようかな、…いや、反応なんて考える必要ないよな。

祝ってくれるだけで嬉しいから…自然と嬉しい、って表せる気がする。

うん、そうだよな、と照れくさい気持ちを隠しながらドアを開ければ、




「誕生日、おめでとう―――!」

「(え゛っ!?)」




パンパンパンッ!と盛大にクラッカーが鳴ってみんなが笑顔で迎えてくれる。

うん、ある意味びっくりしたよ。…したけど、ね…?


誕生日明日なんですけど!?


え、何で?みんなしてオレの誕生日間違えてるの!?
それはそれでショックかもしれない……なんてどう反応すればいいのか困っていれば、隣で予想外の声。




「サンキュー」

「……!?」




間違えるはずない、リボーンの声。

なんでリボーンがお礼言ってるんだ!?と慌てて声のした下を向けばニッと笑みを浮かべているリボーンがいて。
あまり表情を変えることがないからわかりにくいけど…どこか、嬉しそう。

みんなを見てみれば確かに視線はオレじゃなくてリボーンに向かっていた。


って、あれ…?と、いうこと、は…?


(限りなく嫌な予感がするだけど…!)

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