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気怠さが残る意識が浮かび、どこか薬くささが鼻孔を刺激する。
応接室にいたはずなのに…全体的に部屋が白すぎる気がする。
しかも応接室にはベッドなんてない。…そういえば、僕、倒れたんだっけ…?
あぁ、そうだ。やっと思い出した。
応接室で美瑠と一緒に仕事してたら、急に気分が悪くなって倒れたんだ。
僕としたことが……まさか体調管理を怠るなんて。怠慢だったかな。
…美瑠…心配してる、かな。いきなり倒れたりして。
そういえばさっきから左手が妙に温かい……右手は、冷たいのに。
早く起きて状況を確認……
「…あ、…」
体を起こせば、目に入る愛しい存在。
すーすー、と寝息を立てて俯せに寝ているにも拘わらず、僕の手を握っている、美瑠。
僕の手を握っていてくれたのは美瑠だったんだ……
こんなに手が温かいから、きっと、ずっと。
―――やっぱり…好き、だな……
どうしてこんなにも優しくて、…愛おしいんだろう。
「…ありがとう……」
こみ上げる愛しさは止めることなんて出来ず。
溢れるままに、起こさないように気を付けながらそっと美瑠の瞼の上にキスを落とす。
変わらず寝息を立てる美瑠に小さく笑って、側に置いてあった僕の学ランを取り上げて、今度は美瑠が風邪をひかないように肩にかけてあげる。
美瑠の笑顔が一番好きだけど…寝顔を見るのも悪くないかな。
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