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「礼はこれでいい」

「…そう」

「なんならシておくか?」

「殺すよ」

「そう言うと思ったぞ」




クツクツと楽しそうに笑い声をあげるリボーンから離れて、やっと自分の力で立つ。
少しはだけたシャツを正すと、リボーンに背を向けた。

もうここにいる必要はない。
沢田綱吉のところに行かないといけないけど…それは一度家に帰ってからでもいいだろう。
そう判断した私はヒールの音も高らかにドアまで歩いていく。




「飯、食っていかねぇのか?」

「いかない。そろそろ帰らないと死亡扱いになるから」

「当主がそんな簡単に死亡扱いにならねぇだろ」

「…さぁね」




じゃあね、リボーン。

振り返らずにそう呟いて今度こそ部屋を出た。
パタン、とドアを閉めて、一つだけ溜息。
じっと綺麗に掃除されたレッドカーペットを見つめて、何かを決心したように顔をあげる。

もう私は大丈夫。

そう心に言い聞かせながら。




もう大丈夫。
(それは一体何がだったのか、未だにわからない)

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