1
次の日、私はいつものように任務地で心地のいい風を受けながら静かにある城を見下ろしていた。
ターゲットの人間は全部で4人。大したことない人数だ。
でも……今回はそう簡単にいかないかもしれない。
心地のいい風に乗って微かな煙草の香りが漂ってきて、隣で見下ろしている彼を見る。
―――獄寺隼人。
自称ボンゴレ十代目の右腕で、その名はマフィア界でも地位を確立し始めている。
唯一の中距離型、と言われる彼の武器はダイナマイト。
派手すぎて暗殺には向かない武器だ。…だから今日はサイレンサーのついた銃を使って貰うが。
どうしてこんな彼と暗殺の仕事が回ってきたのか。
……事の発端は一時間前に遡る。
いつものように仕事を受けに綱吉の執務室に行くとそこには綱吉と獄寺隼人がいた。
『獄寺君が翠徠との任務を希望してるんだ』
『…お断り。足手まといだわ』
『あぁっ!?てめっ…!』
『獄寺君。…じゃ、命令。2人で行ってきて』
『……(ちっ)了解しました』
というわけで仕方なく2人で任務を遂行することに。
…本当、いい迷惑。雲雀さんといい獄寺隼人といい…私の実力をナメてる。
だからボンゴレなんて入りたくなかったのに。
再び彼に視線を向けて…、……その後ろを見つめる。
実力を疑うものもいれば見学するものもいるって、ね。
「何してるの?…リボーン」
「やっぱ気づいてたか」
物陰から音もなく姿を現したのは黒スーツにボルサーノを深く被ったリボーン。
獄寺隼人もわかっていたようであまり吃驚していなかった。
- 49 -
*前次#
back
ページ:
ALICE+