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今日はやけに雨の音が酷いな……

そう外から聞こえてくる雨音に眼を細めながら私は情報集めを終え、パソコンをぱたりと静かに閉じた。
ふぅ、と息をついてそろそろ寝ようか、と席を立った瞬間、カタリ、と外から物音が聞こえた。

…雨の音で気配を察知するのが少し鈍いけど、外に誰かいるのがわかる。

誰か私の屋敷に侵入してる……いい度胸じゃない。
私の私室も知っているということは並々の腕じゃない。
気配を消して、翡翠を片手にそっとカーテンをずらす。

ぼんやりと黒いスーツが見えて……亜麻色の髪が、目に入った。




「…っ、綱吉…!?」




なんで、どうして、ここに、いや、どうやって。

たくさんの疑問符が私の頭を占めたけど、兎に角綱吉なら敵じゃない。
それに一応、上司という立場でもある。
俯いている綱吉の表情が見えないのが気になったけど、私は躊躇いもなく鍵をあけて窓を開けた。

このままじゃ風邪をひいてしまうから。




「綱吉…!一体どうし、っん…っ!」




たの、と聞く前にドアを片手で開けられて、勢いよく口づけられる。
貪るような、温もりを求めるような、キス。

何度も舌を絡められてガタン、と壁に押し付けられ、手首を掴まれた。

ん、とくぐもった声が漏れて、自分でもハッと驚きで意識が飛んでいたものが戻ってくる。

なんなの…なんで、こんなの…!

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