STAGE.3
「ちょっとー!!何してくれてんだ、アンター?!」
当然のごとく怒り奮闘のテレビ取材の方々。
「あ、すいやせん。ちょっと力入れすぎちゃいました、テヘッ」
「“テヘッ”じゃねーよ!全然棒読みじゃねーか!だいたいカメラがどれだけ高額か知ってんの?!弁償だからね、弁償!!」
「‥‥分かりやした、弁償します。
‥‥土方さんが」
「オイィィィィ!!」
請求書の宛名を指示する総悟に向かって、遠くで一部始終を見ていたであろう土方さんが絶叫しながら駆けてくる。
まさに鬼の形相。
って言ってる場合じゃないよ。
とんでもない事になってますけどコレ。
「あーららー」
総悟と土方さんの追い掛けっこが繰り広げられる中、なんとも間延びした声で驚きを表現した名無しくんが隣に腰掛けてきた。
「姉上、お怪我はありませんか?」
『う、うん。私は大丈夫だけど、カメラが‥‥』
自分が焦って何も答えられなかったから、総悟も見かねて助けてくれたのだろう。
大事なカメラを破壊する原因を作ってしまったのだから、やっぱり弁償すべきは私‥‥
「あー、その心配はないです。土方さんも総悟も稼いでるから」
「払わせときゃいいんですよ」と笑顔で爽やかに言ってのける弟。
いや、どう考えても土方さんはとばっちりでしょう。まだ、総悟追っかけてるし。
そんなこんな(?)で真選組24時の撮影はまだまだ続くのでした。
Go to the NEXT STAGE.
「総悟って、独占欲ゼッタイ強いよね」
『え?』
「いや、こっちの話です」