STAGE.8
「仕事なめんなよ、オラ」
こうしてる間に攘夷浪士が乗り込んできたらどうするのかと説教された。
そう思うなら放してください!
それに、オレたちは仕事をなめてはいない。いつでもやる気に溢れて仕事に勤しんでいる。
そう、
「「オレがなめてんのは土方さんだけ(ですよ)でさァ!!」」
「よぉし勝負だ!!剣を抜けェェェ!!」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
3つの鉄拳が見舞われた音が響いた。この痛みは出発前にも味わったけど、相当痛い。頭を抱えてうずくまるオレたち。
「仕事中に何遊んでんだ?!お前ら何か?修学旅行気分か?!枕投げか、コノヤロー!!」
ガツン!!
「お前が一番煩いケロ!!」
オレらを叱咤した近藤さんの後ろから拳を握り締めた緑のガマ蛙が現れた。
語尾が「ケロ」って、蛙が「ケロ」って、なんてベタなんだ!
つか可愛いお姫様とかならまだしも、ムサイ地球外生物の護衛なんて体のどの部分も反応しねーよ!
あー早く終わらせて姉上に会いたい。
「ったく、役立たずの猿ケロ!」
捨て台詞を吐いて去っていく蛙さま。オイオイ、猿も蛙も同じ哺乳類じゃないか。
あれ、両生類だっけ?
「何だよありゃ、こっちは命懸けで身辺警護してやってるって言うのに」
「お前は寝てただろ」
不満を口にする総悟に対して、土方さんはすかさずツッコミを入れた。
「あのガマ、やっぱり子どもの頃はおたまじゃくしだったのかな」
「どーでもいいよ」
疑問を口にしたオレに対して、バッサリと切り捨てた土方さん。
そりゃナイんじゃない?!