STAGE.1

STAGE.18.5

ATTENTION

STAGE.18後の話で、土方さんと隊士(弟)の二人のやり取りです。
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・・・


バタンッ

丑三つ時。
静寂の中、真選組副長の部屋の襖が開かれた。


「…こんな時間に何の用だ、クソガキ」

「……」


すでに深夜を回った時間帯、大半の隊士は眠りに付いているはずだったが、襖を開けた人物、名無しくんは今しがた帰ってきたような格好で部屋の入口に立っていた。
雑務処理に追われ、まだ起きていたはいいが、こんな夜更けの急な来訪は迷惑きわまりない。

また面倒事かと訝しげに尋ねるが、問われた本人は押し黙ったまましばらく沈黙が続いた。
そしてゆっくり襖を閉めると、名無しくんは何故か土方へと歩み寄った。


「オイ?」


その不可解な行動に声を上げるが、相変わらず返答はない。

月明かりがボンヤリと部屋を照らすだけで、相手の表情もはっきりとは伺い知れない。そのため、何の目的があるかも理解不能だ。

しかし、そんな土方の戸惑いはおかまいなしにズカズカと近付いてきた己の部下は何の躊躇いもなしに胸元へと手を伸ばしてくる。


「ちょ、オマエ何してっ!」


静止の声も耳には届いておらず。

畳の上を一歩後ずさったが、あまりに唐突な出来事すぎて対処が遅れた。
困惑している間にも部下の手は着流しの中へと侵入し、もう片方の手で肩を押されると、名無しくんが覆い被さるようにして倒れ込んだ。

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