STAGE.1

This is my home

『うーん‥‥』

「さっきから唸ってますけど、どうかしたんですか?姉上」

『うーん‥‥今日の献立をね』

「献立、ですか?」


そうなんです。(川平○英風)
他の女中さんたちが皆お休みなので、今日の夕食は1人で用意をしないといけない状況なのです。

と言っても、真選組なんて大所帯のご飯を1人で作ることがどれだけ大変なことか。
献立を決めるという、第一段階からつまづいているような状態で、先程から私は頭を抱えているのでした。


『何か食べたい物ある?』


念のため、弟にも意見を聞いてみるけど、


「姉上が作った物は何でも美味しいですから」


案の定、考えた通りの答えが返って来る。コレという意見を出してくれれば嬉しいのだが‥‥まぁ、それで弟を責めても仕方がない。

1人で全員分の食事を一気には作れないから、冷めても美味しい物を用意してあげたいのだけど、良い案が出てこない。


「こういう時は上の人の希望を聞いたらどうですか?」

『上の人?』

「局長とか、副長とか、隊長とか‥‥幹部の意見ってけっこう重要だったりしますよ」

『そうか!まずは皆の希望を聞くところから始めればいいんだ!』


隊士全員の意見を聞くことは出来ないけど、皆をまとめあげる人たちなのだから、もしかしたら良い案を出してくれるかもしれない。

最終的に幹部の希望ってことだったら、皆文句も言わないだろうしね!


「(文句言ったら、その時点で殺しますけどね)」

『ん?何か言った?』

「いいえ、何も」

『そう?じゃあ、私行ってくるね!』

「はい、お気をつけて」

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