This is my home
『うーん‥‥』
「さっきから唸ってますけど、どうかしたんですか?姉上」
『うーん‥‥今日の献立をね』
「献立、ですか?」
そうなんです。(川平○英風)
他の女中さんたちが皆お休みなので、今日の夕食は1人で用意をしないといけない状況なのです。
と言っても、真選組なんて大所帯のご飯を1人で作ることがどれだけ大変なことか。
献立を決めるという、第一段階からつまづいているような状態で、先程から私は頭を抱えているのでした。
『何か食べたい物ある?』
念のため、弟にも意見を聞いてみるけど、
「姉上が作った物は何でも美味しいですから」
案の定、考えた通りの答えが返って来る。コレという意見を出してくれれば嬉しいのだが‥‥まぁ、それで弟を責めても仕方がない。
1人で全員分の食事を一気には作れないから、冷めても美味しい物を用意してあげたいのだけど、良い案が出てこない。
「こういう時は上の人の希望を聞いたらどうですか?」
『上の人?』
「局長とか、副長とか、隊長とか‥‥幹部の意見ってけっこう重要だったりしますよ」
『そうか!まずは皆の希望を聞くところから始めればいいんだ!』
隊士全員の意見を聞くことは出来ないけど、皆をまとめあげる人たちなのだから、もしかしたら良い案を出してくれるかもしれない。
最終的に幹部の希望ってことだったら、皆文句も言わないだろうしね!
「(文句言ったら、その時点で殺しますけどね)」
『ん?何か言った?』
「いいえ、何も」
『そう?じゃあ、私行ってくるね!』
「はい、お気をつけて」